出版社内容情報
5年前、『あの戦争』(全3冊)を監修、『戦跡を歩く』(いづれも集英社刊)を著して、戦争の語り部と称された著者が、それまで足を踏み入れたことのなかった満州や雲南、ニューギニア、ビルマに足を延ばした。今なお野ざらしにされている日本軍の戦闘機や要塞、街々の建物の壁に残る銃痕を目の当たりにして当時を偲び、レイテを訪れては大岡昇平の『レイテ戦記』で知られる、父・牧野四郎中将の悲運の最期に思いをはせた、鎮魂の書第2弾。
内容説明
満州、雲南、ニューギニア、ビルマ、ルソン、そしてレイテ…戦後六十年。先の大戦で日本軍が激闘を繰り広げた戦跡を訪ねて日本人の誇りと無念と哀しみを掘り起こした、「あの戦争」の語り部による労作。
目次
1 満州(中国東北部)
2 満州・後編 日露戦争の古戦場巡り
3 東部ニューギニア戦線
4 ラバウル再訪
5 パゴダのビルマ戦線
6 桃源郷・雲南戦線の激闘
7 鹿児島県の特攻基地巡拝
8 マニラ東方山地の悲劇
9 北部ルソンの山岳地帯
10 レイテの山野に父・牧野四郎を思う
11 エピローグ
著者等紹介
牧野弘道[マキノヒロミチ]
1935年東京生まれ。早稲田大学卒業後、産経新聞社入社。競馬エイト編集長、サンケイスポーツ文化部長、産経新聞編集委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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千本通り
2
2002年に出た「戦跡を歩く」の続編。今回は満州、東部ニューギニア、ラバウル、ビルマ、雲南、鹿児島、ルソン島、レイテ島を巡る。16年前に出版されたが、当時でも現地はかなり変わっていて整備されている部分もあったが、奥深かったり密林になって近寄れない場所も多々あった。フィリピンの戦いは主に高木俊朗の「ルソン戦記―ベンゲット道」を読んで知っていたが、北部ルソンの屈指の山岳戦となったバレテ、サラクサク峠の攻防戦を本書に続く第二部として書く予定と著者はしていたが未完だった。今回その一端を知った。2023/11/01