出版社内容情報
有名なおとぎ話を中心に、ストーリー紹介とともに様々な挿絵を掲載し、その幻想的な世界の魅力を余すところなく紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
47
おとぎ話の美しい挿絵の本。有名どころが多くあらすじも書いてあったので子供の頃に読んだ記憶が懐かしく蘇る。美しい写実的なものから個性的な挿絵まで色々載っているがアリスといえばこの挿絵「不思議の国のアリス」のジョン・テニエル、ちょっと不気味だけど美しい「ヘンゼルとグレーテル」のアーサー・ラッカム、独特のブルーの色使いが美しい「アラビアンナイト」のエドマンド・デュラック、不気味可愛い「長靴をはいた猫」ギュスターヴ・ドレがお気に入り。挿絵の他にも裏話みたいな事も書かれてあり面白かった。2017/07/09
3月うさぎᕱ⑅ᕱ゛
23
グリム童話、アンデルセン童話、イソップ童話、アラビアンナイトの世界、おとぎ話の名作の数々。そこに描かれた美しい挿絵がたくさん載せられてる♡ 童話の特徴や画家によって同じお姫さまでも雰囲気が全く違ってくるのが面白い。どの挿絵も好きだけど、エドマンド・デュラックの色彩表現は素敵で、特にデュラックブルーは溜息の出るほどに美しい。ギュスターヴ・ドレの『長靴をはいた猫』は勇ましく、ハリー・クラークのモノクロ画はビアズリーを彷彿とさせ、カイ・ニールセン『太陽の東、月の西』は幻想的で色合いや繊細で緻密な描写も美しい。2017/06/01
ぽっぽママ
14
童話だけでなく秘密の花園とかガリバー旅行記などの挿絵もあって興味が惹かれた。ラッカムやニールセンなど著名な挿絵画家、バーン=ジョーンズ、作者不明のもの等多種多様で見飽きない。2017/08/22
spica015
7
おとぎ話を彩る美しい挿絵の数々。童話を題材としながら大人をも魅了し、その世界は立派な美術作品でもある。アーサー・ラッカムやエドマンド・デュラックなど、それぞれに味わいのある挿絵であるが、不思議とどれも物憂げな雰囲気を湛えている。憧れのおとぎ話の世界が、実は残酷な部分や頽廃的な要素を孕んでいることを反映しているのかもしれない。ギュスターヴ・ドレはペローだけでなく『神曲』の挿絵等も手掛けており、濃密に描かれた白黒の世界が魅力的。2017/07/24
Norikko
4
これだけ並んでいても、やはりカイ・ニールセンにときめく。時代に恵まれなかったことが惜しまれる。シンデレラの項で、ペロー版はシンデレラが義理の姉達の恋路をフォローする続きがあったことを初めて知った。ちょっと前にディズニーアニメでそういう内容を見て、てっきりディズニーのオリジナルストーリーかと思っていた。ペローさま、失礼しました。2017/08/12