内容説明
9世紀末、混迷を極める時代に、フランク帝国の衰退と没落をその目で活写した歴史家がいた。「カロリング朝の歴史叙述におけるエドワード・ギボン」とも称されるレーギノ(915年歿)は、プリュム修道院長としてノルマン人襲撃後の修道院再建を主導したが、政治的抗争の中で失脚した。その後トリーアで筆を執り、キリスト紀元から906年に至る初の通史『年代記』を編み上げた。その写本は中世において最も広く伝播し、自由な視座と自律的判断のゆえに個性的で最重要の歴史書と評される。本訳書は、そのうち第一部のイエス生誕から第二部前半までを省略し、カロリング朝末期、カール大帝の死(813年)以降の政治史を編年体で詳述した、史料的価値の極めて高い第二部後半を明快な日本語で訳出する。
目次
序文
本文(八一三~九〇六年)
解説(プリュム修道院長レーギノの生涯;『年代記』の各稿本の伝承状況;『年代記』の成立過程、構成、主要資史料;『年代記』の主題;キリスト生誕年による紀年法;歴史の史料としての『年代記』;dux’ ducatusの語法)
著者等紹介
三佐川亮宏[ミサガワアキヒロ]
1961年、札幌市に生まれる。1991年、北海道大学大学院文学研究科博士課程中途退学(1987‐90年の間、DAAD奨学生としてボン大学に留学)。北海道大学文学部助手を経て、東海大学文学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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