内容説明
帝国主義と植民地の時代におけるオスマン帝国の国際関係、20世紀の戦間期におけるイギリスやロシアの南下政策、戦後のアメリカと石油を中心にイスラエルとアラブとの対立。2世紀に及ぶ中東世界の歴史的事実と地域や国家、人びとが激動期にどう生き延びてきたのか、その経緯を実証的、歴史的に考察する。
目次
第1部 植民地体制下での中東世界の形成と展開(中東の与件;オスマン帝国とペルシア帝国;東方問題とナショナリズムの萌芽;サイクス・ピコからサン・レモまで;英仏委任統治とその終焉)
第2部 冷戦体制下でのナショナリズムの成長と挑戦(アラブ・ナショナリズムの高揚;トルコ共和国とイラン王国;第三次中東戦争;第四次中東戦争とキャンプ・デイヴィッド合意;イラン革命とイラン・イラク戦争)
第3部 中東問題の現代的拡大(湾岸戦争;中東和平交渉とその挫折;対テロ戦争の時代;2011年以降の混迷:アラブ世界;2011年以降の混迷:非アラブ諸国)
中東の将来
著者等紹介
若林啓史[ワカバヤシヒロフミ]
1963年北九州市門司区生。1986年東京大学法学部卒業・外務省入省。シリアでアラビア語を研修、1989‐90年オックスフォード大学Senior Associate Member。外務本省、内閣府、山梨県警察本部の他、イラク、ヨルダン、イラン、シリア、オマーンなどの日本大使館で勤務。2016年より東北大学教授、2019年より2021年まで同大学客員教授。2020年3月、京都大学より博士号(地域研究)授与(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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