内容説明
トマス思想の中心的な概念であるエッセについて、独自の視角からアプローチした意欲的作品。著者はトマスの最初期の作品『有と本質について』から最晩年の『命題論註解』に至るまでのトマスのエッセに対する立場は、必ずしも一貫したものではないとする。
目次
1 トマス・アクィナスにおける神の像なる人間について
2 トマスの創造論―ボナヴェントゥラの創造論に対するトマスの批判
3 トマスにおける実在と言葉―言語の分析よりESSEの意味へ
4 “だ”そのものなる神―“絶対無”と“存在”を超えて
5 ESSENTIA‐ESSE‐ENS―エッセと日本語(1)
6 生成する自然の究極的根拠を求めて―エッセと日本語(2‐1)
7 自然の形而上学的分析から言語の分析へ―エッセと日本語
8 具体性のエッセンチアに向かって―エッセと日本語(3‐1)
付1 LE PROBL´EME DU LANGAGE DANS LA TH´EOLOGIE DE L’IMAGE DE DIEU CHEZ SAINT BONAVENTURE ET SAINT THOMAS
付2 LE PROBLEME DE ESSE/ESSENTIA DANS LE COMMENTAIRE DE SAINT THOMAS IN PERIHERMENEIAS
付3 DIEU,N´EANT ABSOLU OU IPSUM ESSE
著者等紹介
長倉久子[ナガクラヒサコ]
1940年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。南山大学名誉教授。宗教学博士(ストラスブール大学)、神学博士(同)。2008年1月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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