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出版社内容情報
可動式日本間「器」(UTSUWA)。開発者の建築家・内田利惠子氏や、製作に関わった職人たちへのインタビューから導き出したキーワードをもとに、「器」を舞台とする戯曲を創造する。
内容説明
個人のストーリーをアートとして捉え、次代に残す実験的な記録のシリーズ。最終回となる本作は、可動式の日本間=UTSUWAを生み出し、空間に個人がそれぞれの意味をそこに与えるという「意識の改革」を実践している建築家、内田利惠子氏がテーマ。スタイルは「舞台台本」。内田氏や、製作に関わる職人たちへのインタビューから導き出したキーワードをもとに、UTSUWAという空間なくしては成立しない舞台台本を創造する。
目次
第1部 「和室」という幻想、そして復讐(「器」と出会う;「縮減模型」の幻想;木の好きな建築設計士・内田利惠子;木と空間と時間―木工職人・前田秀幸;「風」に囲まれる日常―表具師・中野泰仁・智佳子;消滅してゆく「時間」―畳製作技能士・大江俊幸;大量生産の中で暮らせば、人も枯れる―ステンドグラス作家・和田友良;和室という問題意識;「和室」を見る目;復讐)
第2部 どのような戯曲にするのか(万物との複雑な関係;装置としての和室;他者の目によって与えられる「役割」;「器」の舞台と試作品について)
第3部 戯曲「器」
著者等紹介
中野順哉[ナカノジュンヤ]
作家。小説を阿部牧郎、浄瑠璃台本を七世鶴澤寛治の各氏に師事。2000年、琵琶湖水質浄化の紙を演奏会のチラシ・プログラムに使用することで年間5000トン以上の湖水を浄化する企画を立ち上げる。2002年より各地の歴史をテーマにした講談を創作し音楽とコラボさせた「音楽絵巻」を上方講談師・旭堂南左衛門とともにプロデュース。上演した作品は150作以上にのぼる。2014年、独自の大阪文化論「私の見た大阪文化」を作成。英語翻訳を併記した冊子にし、各国総領事館に配布。その論をベースに2015年関西学院大学において社会連携プロジェクトの講義を行う。現在は、企業の商品・企業活動に人格を与えるブランドパーソナリティ、ブランドストーリーの構築も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。