出版社内容情報
厳格な母への反抗心、人の命がときに軽んじられた公共工事の現場……。二か月にわたる南半球をめぐる旅の中で自分の過去と向き合い、現代の都市生活者の精神に危惧を抱く「私」の物語。
目次
1 沈黙する未来
2 叫び
3 永遠の生
4 摩耗
5 事件
6 そして母
7 日輪の下のンポロゴマ
著者等紹介
中野順哉[ナカノジュンヤ]
作家。小説を阿部牧郎、浄瑠璃台本を七世鶴澤寛治の各氏に師事。2000年、琵琶湖水質浄化の紙を演奏会のチラシ・プログラムに使用することで年間5000トン以上の湖水を浄化する企画を立ち上げる。02年より各地の歴史をテーマにした講談を創作し音楽とコラボさせた「音楽絵巻」を上方講談師・旭堂南左衛門とともにプロデュース。上演した作品は100作以上にのぼる。11年に日本テレマン協会代表に就任。演奏会を通したコミュニティー再構築、オランウータンの生息域拡大、大阪の国際発信などを実施。13年、日本テレマン協会の創立50周年を記念し、二か月にわたる街角コンサートを実施。14年には独自の視点からアナライズした大阪文化論「私の見た大阪文化」を作成。英語翻訳を併記した冊子にし、各国総領事館に配布。その論をベースに15年関西学院大学において社会連携プロジェクトの講義を行う。参加学生の意見をもとに「Just Osaka」と題した動画を制作しYouTubeにて配信する。同年、ドイツ総領事館の協力のもと、大阪市中央公会堂を舞台にバッハ「ブランデンブルク協奏曲」全曲公演を毎年開催することをブランデンブルク州首相に宣言。民間団体による都市発信の成功例となる。15年より雑誌『新潮45』において「歴史再考」を執筆。新しい歴史観を提唱し物議を醸している。16年より地域プロデューサーとの共同企画として、栗東市におけるいちじくのブランディングに着手。農作物を通した地域の人間の心を結びつける演奏会を毎年開催している。さらに19年からは生産者の増加を目指すプロジェクトもスタートした。17年8月に日本テレマン協会より独立。18年より内閣府参与・原丈人の提唱する公益資本主義を題材に、2050年の日本のあるべき姿を高校生と議論するシンポジウムを立ち上げる。また音楽の分野でも指揮者・梅沢和人のステージをプロデュース。さらに株式会社ティーエーエヌジーとともにアニメ声優の朗読劇「フォアレーゼン」をプロデュース。声と舞台の色彩のコラボレーションによる、あらたな独自の文学観を生み出している。2019年2月に『うたかた―七代目・鶴澤寛治の見た文楽』を出版。さらに、関西の企業とともに、商品・企業活動に人格を与えるブランドパーソナリティ、ブランドストーリーの構築を行うなど活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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