出版社内容情報
あなたが“選んだ”その一口が、
私たちを生かし殺すとしたら
食品ロス、超加工食品、肉食、農業と温暖化、格差……?
食をめぐる意外な事実の数々と、私たちが今できること。
イギリスで話題になった「国家食料戦略」の立役者が、
複雑で巨大な食の舞台裏に切り込む!
【目次】
日本語版序文(井出留美)
はじめに
「システムに捕らわれる」とはどういうことか(概説)
第1部 私たちの体
1 奇跡と災厄―食糧危機の解決がなぜ現在の危機をもたらしたのか
2 ゆでガエル―私たちはなぜこんなに太ってしまったのか
3 走っても過食はなかったことにならない―運動で健康になれるが減量にはつながらない
4 食欲―私たちの昔ながらの体は現代の環境にうまく対応できない
5 卵サンドイッチを解剖する―超加工食品と腸内マイクロバイオーム
6 食の不平等―貧しいと健康的な食事に手がとどきにくい
7 何を食べるかまで手取り足取り? ―国家介入の是非
8 システムをハックする―ジャンクフード・サイクルを断ち切るための法整備
9 体をハックする―もし政治家が行動しなければ、製薬会社は……
第2部 私たちの土地
10 人間は世界をどのように食べてきたのか―環境破壊の最大の原因は食料システム
11 自然の不可視性―私たちの食べ物の本当の値段
12 食が地球を暖める―食料生産は、気候変動にさまざまな形で影響している
13 肉食は今がピークか?―畜産農業を減らしてもいい理由
14 心ある食べ物―集約的飼育の悲惨
15 土地利用を最適化する―私たち自身のために、自然の空間はもっと必要
16 だれも蝶は食べられない―自然保護が食料安全保障を損なうとは限らない
17 全てがうまくいくだろうか?―無駄を排除することさえできれば
第3部 私たちの未来
18 希望のフライドチキン―代替たんぱく質は私たちを救えるか?
19 大地の守り手―政府は農家の役割と処遇を見直さなければならない
20 愛の力―すぐれた食文化は私たちが作り出すもの
21 ユートピアかディストピアか?―私たちは来るべき世界に備えなければならない
付録―食料システムの変革に向けて