内容説明
顧客に真の価値をもたらす従業員を第一にすることで、従業員の創造性や情熱が引き出され、究極的には顧客が第一となる。著者が打ち出した「従業員第一、顧客第二」というシンプルなアイデアが、5万人を傍観者から変革者へと変えた!「踊るCEO」「クモからヒトデへ」「組織ピラミッドの逆転」…壁にぶつかるたびに自省し、挑戦し続けた4年間にわたる企業再生の歩みを経営者自らが語った回想記。
目次
1 鏡よ鏡―変革の必要性を見出す
2 透明性による信頼―変革の文化を生み出す
3 組織のピラミッドを逆さまにする―変革の構造を築く
4 CEOの役割を変える―変革の権限を委譲する
5 誤解から理解する―変革のサイクルを繰り返す
著者等紹介
ナイアー,ヴィニート[ナイアー,ヴィニート][Nayar,Vineet]
グローバルITサービス企業、HCLテクノロジーズ(HCLT)CEO。1985年、インドのXLRI大学でMBAを取得後、HCLに入社。1993年のコムネットを立ち上げ時に数々のアイデアを思いつき、実行に移す。2005年、HCLT社長に就任。2007年、同社CEOに就任。5年間で同社を目覚ましい転換へと導く
穂坂かほり[ホサカカオリ]
東京都出身。明治大学大学院文学研究科博士前期課程修了。インド系IT企業勤務を経て、翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
24
世界中の拠点で従業員とのコミュニケーションを行うと共に、会社の透明性を担保するために会社業績を見える化し、従業員の生産性の向上に寄与した。更に経営者や上司とのコミュニケーションを活発化するため、社内ポータルシステムで従業員が経営者に自由に問題提起し、回答する文化を定着させ、逆に経営者が解決したい問題を提起すると従業員が答える問題解決に対する権限移譲を実施した。 更に360度評価の方法を被験者が選ぶのではなく、ちょっとでも接点のある全員に評価させることにより、会社内でどういった影響を持つ人間なのかも見えた。2017/03/12
白義
11
原題が凄い。「従業員第一・顧客第二主義」!顧客に一番接し、一番知っているのはピラミッドの底辺である末端の従業員だ。だから、その従業員にとって一番働きやすい会社にすることで、結果として顧客にも最高のサービスを提供できる。そのために徹底的な組織の透明化や従業員からも上司を評価させる様々な変革を紹介し、著者は業績を飛躍的に向上させたという。本書のモデルはIT企業のためどんな組織にでも応用が効くわけではないが、ブラック企業はびこる日本にとって今一番待ち望まれている企業理念の一つだろう。薄くて読みやすくわかりやすい2018/06/17
武 信介
5
『従業員第一、顧客第二』の理念で、従業員5万人の企業の風土改革を成し遂げた、インドのカリスマCEOのお話。 経営数字、個人評価を全社でオープンにしたり、全員が質問者で全員が回答者になるサイトを用意したり、上位役職の評価を下位者が評価する制度を導入したり。基調は、ガラスの組織(誰もがいつでも知ることができる、意見することができる)。 当然、改革途中は、反対者も多く、苦労していますが、やり遂げているのがすごい。元気をもらいました。2012/08/18
よう
4
読了。2023/03/13
ティーチピー
3
インドのIT企業が掲げる社是「従業員第一、顧客第二」を解説したもの。最初タイトルだけを見たときは胡散臭くて鼻白んだが、書かれていることは至極まっとうだった。特に透明性と集合知の部分には非常に共感した。ほとんどの企業が経営層>従業員という古い体制のままだが、果たしてそれは実際に何らか価値を創造できているのか、考えさせられた。2015/05/06
-
- 電子書籍
- 「日本の昔ばなし」 ほれ薬【フルカラー…