内容説明
革新的なアイデア×人と人のつながり×新たな市場への挑戦、こんな仕事をしてみたい！みんなにとって嬉しいこと。世の中を変えるようなこと。世界４０億人の「切実な願い」＝「本物のニーズ」に目を向けて、頭とハートで闘うビジネス！―いろんな事例満載の実践ガイド。
目次
１ すべての人に価値をもたらす―利益と幸福を生むビジネスチャンス（ビジネスチャンスは貧困削減のチャンス；インクルーシブビジネスの制約要因）
２ ＢＯＰ市場開拓の５つの戦略（製品とビジネスプロセスを貧困層に適応させる；市場の制約を取り除くために投資する；貧困層の強みを活かす ほか）
３ ケーススタディ―インクルーシブビジネス実例集（伝統的なアグリビジネスを変革（ブラジル）
貧しい農民のためのコンピュータ（中国）
衛生的なトイレを作って不可触民を解放（インド） ほか）
著者等紹介
吉田秀美［ヨシダヒデミ］
１９９１年、慶應義塾大学文学部史学科卒業。１９９６年埼玉大学大学院政策科学研究科修了。民間企業、ＮＧＯ、財団、コンサルティング会社を経て、２００８年より法政大学大学院環境マネジメント研究科准教授。学生時代に恩師や友人の影響を受けて放浪したのがアジアとの出会い。カンボジアでのＮＧＯ活動を皮切りに国際協力業界に足を踏み入れ、実務・調査研究に携わってきた。最近の研究テーマは、先進国企業や途上国の社会起業家によるビジネスを通じた貧困削減（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーなん
2
貧困層を対象としたBOPビジネスはどうすれば上手く機能するのか。事業に参入するうえでの市場情報の不足・規制環境の不足・物的インフラの未整備・知識とスキルの不足・金融サービスの不足という5つの制約に対して、さまざまな方面からその解決策を模索する良書。ビジネスを中心に、国際機関・NGO・政府・地域コミュニティなど他のアクターとの協働についても詳細に述べられている。事例紹介が多く具体的に内容を理解しやすいうえ、体系的にポイントがまとめられているので、貧困層ビジネスに初めて触れる人にもおすすめです。2014/08/03
まっつん
0
これはUNDPが発行している本で、少しイノベーティブな視点を以て書かれています。つまり、ついていけなかった箇所も多いです(笑)もう２，３回は読まないと。 BOP(base of pyramid：一日２ドル以下で暮らす人々)ビジネスをどのようにして始めるか、何が大切か、などを表やモデルを使って説明しています。最後には２０以上のケーススタディも。こういう事業もあるのか、と割と目からウロコ。2012/01/05
takuya
0
⭐5 【備忘録】ブラジルVCP社 vcpとアムロがユーカリ不作の際のリスクを負う。感想:銀行は融資のリスクを負うが、証券会社は？？ ケニア、ボーダフォンのM-PESA。インドのナラヤナ・ヒュルダヤラヤ、世界レベルの心臓外科医を集め、富裕層を手術し、その料金で支払い能力のない患者の治療費まで捻出。感想:すごい。南アのエデュ・ローン、低所得者向け教育ローン。2012/08/25
ケン・リヴィングストン
0
キーワードばかりが先行し、実態がつかみづらいＢＯＰビジネス、本書では「インクルーシブビジネス(包括的ビジネス)」という言葉に置き換え、国連ミレニアム開発目標に照らし、どのような事例がどのような実際の社会問題の解決に寄与可能なのか、どのような状況下でどのようなビジネス課題解決アプローチが可能なのかを詳細に研究。ＢＯＰ市場の実態が見えてくる。同種の書籍中掲載されている事例の豊富さでは随一。2011/07/01
kozawa
0
発展途上国の開発視点でも、援助とかではなく、「ビジネス」。対等なパートナーとして新しいビジネスを成り立たせられる話が色々な国の例で出ている。援助などではない「ピラミッドの底辺Base of Pyramid」市場開拓ジャンル、非常に面白く読んだ。2011/07/28
