内容説明
オーストラリア全土に迷路のようにのびる目にはみえない道―ソングライン。アボリジニの人々はその道々で出会ったあらゆるものの名前を歌いながら、世界を創りあげていった。かつてのドリームタイムに大陸を旅した伝説のトーテムの物語に導かれ、チャトウィンは赤土の大地に踏み出す。人はなぜ放浪するのか―絶えずさすらいつづけずにはいられない人間の性を追い求めたチャトウィンが、旅の終わりに見出したノマティックな生き方の真実とは?死の直前で書き上げたチャトウィン渾身の力作。
著者等紹介
チャトウィン,ブルース[チャトウィン,ブルース][Chatwin,Bruce]
1940年、英国サウス・ヨークシャー州シェフィールド生まれ。マールバラ・カレッジを卒業後、美術品オークション会社サザビーズのポーターとして働く。8年後、最年少でディレクターに昇格するが、世界を旅したいという思いが高じ、ほどなく退社。1972年から3年間サンデー・タイムズ紙の特派員をつとめたのち、「6カ月、パタゴニアに行ってきます」と電報を残して旅立った。この旅から生まれた処女作『パタゴニア』が、英国ホーソーンデン賞、並びにE.M.フォースター賞に輝き、作家として順調な一歩を踏み出す。『ソングライン』は、1987年の刊行と同時にサンデー・タイムズ紙のベストセラー・リスト第1位に輝き、トップテン圏内に9カ月間とどまった。旅をこよなく愛したチャトウィンだったが、旅行中に患った病気がもとで、1989年1月に逝去する
北田絵里子[キタダエリコ]
1969年、大阪生まれ。関西学院大学文学部フランス文学科卒。外資系電機メーカーを経て翻訳の道へ進む。2003年より、『ダ・ヴィンチ・コード』(角川書店)の翻訳者・越前敏弥に師事。ミステリー専門誌で洋書紹介のコラムなども手がけている。『ソングライン』がデビュー作となる
石川直樹[イシカワナオキ]
1977年、東京生まれ。2000年に地球横断プロジェクト「Pole to Pole」に参加、北極から南極までの人力踏破を達成。2001年、七大陸最高峰登頂の最年少記録を樹立。カメラを片手に世界じゅうを歩き、旅にまつわる作品を数多く発表している。2008年には、写真集『NEW DIMENSION』(赤々舎)『POLOR』(リトルモア)で日本写真協会新人賞ならびに講談社出版文化賞を受賞。冒険家・神田道夫を描いた作品『最後の冒険家』(集英社)では開高健ノンフィクション賞を受賞している。そのほか著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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