出版社内容情報
笹公人[ササキミヒト]
著・文・その他
内容説明
念力少年四十五歳、壊れゆく父にガチで挑む。『念力家族』から19年目の新境地。第五歌集。
目次
念力七転び八起き
四十五歳の夏
辻占
真夜中のコント
尿路結石破砕手術
終楽章
妖怪たちが消えるまえに
ある恋の終わり
昭和のはなし
オシンドローム2020
口裂け女恐怖症
ミネラル元年
へその緒はときめかないけど
伝承されない民話のように
みやざきと龍神
ごはんができたよ
アフターコロナバイブレーション
遠隔霊視
未回答の冬
レクイエム 蜷川幸雄先生に捧ぐ
岡井隆先生
著者等紹介
笹公人[ササキミヒト]
1975年東京都生まれ。「未来短歌会」選者。「牧水・短歌甲子園」審査員。2022年度「NHK短歌」選者。大正大学客員准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おはぎ
9
お父さまの介護について詠んだ章の題が「真夜中のコント」なのが、いかにも笹さんらしい。お父さまや大切な師を相次いで亡くされ、追悼の歌も多い1冊。静かで、温かで、ちょこっとユーモアがきいている。「怨念にも寿命はありて関ヶ原合戦場跡を覆うしずけさ」「サイゼリヤの壁で抱き合う小天使がわんぱく相撲に見えるまで飲む」「へその緒はときめかないから捨てた方がいいのでしょうか? こんまり先生」2023/01/19
qoop
6
キッチュな幻視とシビアな生活の境界を飛び越えつつ詠まれた歌。かつては易々と越えていくと見えたが、本書では父の介護に戸惑い腐心する様子を歌い、より切実に生活上の要請として、越えざるを得ない日常が見えるかのよう。同世代の歌と感じる。/五島勉死して思えり99年に貯金下ろして豪遊せし友/居間に座す父に「どなた?」と問われれば脳内に壺の割れる音する/浅き眠りの父を傍に読みふける介護の歌なき万葉集を/河原に棲む人面石の顔うすくなり成仏間近とおもう小春日/邪馬台国秦氏ヒトラー王仁三郎「月刊ムー」のローテーション見抜く2022/10/01
ひろ
1
読んでよかった。大好き。2023/03/26
Kaoriru
0
和田さん、大林監督など彼を応援してくれた人々の別れを短歌を通じて伝えてくれる。お父様の介護の壮絶さも短歌に昇華する才能。2024/12/09
さやか
0
ふっと笑えるような歌あり、寂しい歌や重い歌もあり。こういう歌集、好きだなぁ。2024/12/06
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