内容説明
大反響を呼んだ「女性歌人が作る短歌雑誌」に、新しく作品、座談会、評論を加えた書籍版。
目次
作品(五十音順)(大森静佳「ムッシュ・ド・パリ」(百首)
小島なお「両手をあげて、夏へ」(百首))
寄稿(五十音順)
対談 馬場あき子と水原紫苑(司会=村上湛)「歌と芸」
作品 大滝和子「素粒子と母」(三十首)
作品 水原紫苑「片足立ちのたましひ」(五十首)
対談 田中優子(前法政大学総長)と川野里子(司会=水原紫苑)「女性たちが持つ言葉」
作品 紀野恵「長恨歌」(五十首)―詩・白楽天「長恨歌」より/歌・紀野恵
座談会 「現代短歌史と私たち」(大森静佳/川野里子/永井祐/東直子/水原紫苑/穂村弘(司会))
著者等紹介
水原紫苑[ミズハラシオン]
1959年横浜市生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科修士課程修了。春日井建に師事。90年第一歌集『びあんか』で、第三十四回現代歌人協会賞受賞。99年『くわんぉん』で第十回河野愛子賞受賞。『あかるたへ』で、第五回山本健吉文学賞・第十回若山牧水賞受賞。2017年「極光」(三十首)で第五十三回短歌研究賞受賞。18年『えぴすとれー』で第二十八回紫式部文学賞受賞。20年『如何なる花束にも無き花を』で第六十二回毎日芸術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かさお
37
世の中にこんなに沢山の歌人がいることを知らなかった。60名を超える歌人とその短歌たち。合間に対談やコラム。読み応えたっぷり。1ヶ月以上楽しめた。毎日ちまちま読んで頭を空っぽにして寝るのに丁度良かった。俵まちのサラダ記念日みたいに分かりやすいものはない。何と何がつながり、何が評価されているのかも分からない。知らぬ言葉も多く、古語、旧仮名、カタカナ、英語、分かろうとするものではないんだな、だってそんな知識は私には無い。けれどふとどこかの扉が開き光が差し込む気配を時折感じた。無心で言葉をなぞる心地よさ。2023/05/02
かふ
18
もともと和歌に「たをめやぶり(手弱女)」という『古今集』以来ののジェンダーがあり、そこからどう短歌を外部へと伝えていくということだと思うが、短歌が内輪になりやすいのは和歌の伝統芸にあり、それを他者に伝えていくには石牟礼道子「もだえ神」にあるのではないかと思った。「たをめやぶり(手弱女)」から「もだえ神」へ。そのあたりが難しいと思うのだが、下手すると自慰としか見られない場合もあるわけで。https://note.com/aoyadokari/n/n3ce56fa146da2023/09/11
lonely_jean
1
疲れた。私は誰かの短歌を鑑賞したり評論読んだりするより自分で詠むのが好きだと再確認。でもよい歌は詠みたいし、そのためにはこのような勉強も必要だとはわかるのだが。とにかく疲れる。そして、作風というのもおこがましいが、自分のそれを維持できるか心配にもなる。少し間を置きつつ、勉強しよう。2022/03/04
モジモジアニキ🏳️🌈🏳️⚧️🍉
0
紀野恵さんの「長恨歌」を何度も読み返す。 塚本邦夫御大、好きなんだけどミソジニックな部分がしんどかったので討論会の内容に同意しまくる2022/05/22
bigdad
0
☆☆☆2022/08/27
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