内容説明
敗戦後の焦土から日本文学と日本文化の新生を目指す塚本短歌の原点。初期三作『水葬物語』『装飾樂句』『日本人靈歌』に、昭和二十三年十月の日付のある新発見『火原翔 俳句帖』を収録。
目次
水葬物語(未來史;鎭魂曲;水葬物語 ほか)
裝飾樂句(惡について;地の創;聖金曜日 ほか)
日本人靈歌(嬉遊曲;日本民謠集;死者の死 ほか)
火原翔 俳句帖
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
宵待草
58
過日、尾崎まゆみの『レダの靴を履いて 塚本邦雄の歌と歩く』を既読して、第一歌集『水葬物語』の一首『ゆきたくて誰もゆけない夏の野のソーダファウンテンにあるレダの靴』に付いて(大好きなのに、よく判らない、、、)と云う、長年の私の疑問を払拭して貰いました。 そして以前に、やはりよく判らず理解出来ないままに、頁を閉じて仕舞って居た『塚本邦雄全歌集』を再び手に取りました。 第一巻は塚本邦雄の遺した24冊の歌集のうち第一歌集『水葬物語』と第二歌集『装飾楽句(カデンツア)』と第三歌集『日本人霊歌』、、、コメントへ続く 2022/03/02
∃.狂茶党
18
作者はあまり歌の表に出ないようです。 (肉親への複雑な感情や、いくつかのライフイベントは読み取れなくもないです) 非常に個人的な歌を歌う人が多いように思えるのですが、この人は、そういったところで巧み。 いくつかの漢字は読みを迷ったり、そもそも読めなかったりするので、音韻の芸術であるならなおのこと、ふりがなをつけて欲しい。 ふりがなで、旧仮名旧字体使いの美しさは、そこまで損なわれないと思う。 目というよりもカメラ。 時も移動できる自在なレンズ。 レンズ画像を結ぶところの短歌。 2023/03/28
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8
「現代短歌の酷薄な「存在証明書」の空白の裏面に、新しいただ一行の真実を書き加へるために、僕は明日も孤り生きよう。その僕の暗い情熱の源泉はただ短歌への限りない憎悪、それのみである。」(『装飾樂句』跋文。原文旧字)2018/08/02
私的読書メモ3328
5
前衛短歌、今に続く現代短歌の始まりとも言える歌集の巻頭歌が「革命家作詞家に~」の一首なのは出来過ぎにも程があると感動してしまいました。旧字体を読むのはかなり辛く、作者の常軌を逸した博覧強記ぶりについていくのは不可能に近いため、より間口を広げるためにはルビや脚注を付した版が必要だと強く感じます。2021/07/13
ももいろ☆モンゴリラン
3
好きなのは字余りしながら韻を踏む歌。 壮時過ぎむとして遭ふ眞夏、手のとどく其處に血溜りのごとき日溜り 牛乳待てる昧爽の町、かかる町世界にかずしれず明日知らず 火原翔としての俳句もありますが、やはり三十一文字のほうが自由度があって好きだなあ2023/08/25




