出版社内容情報
斎藤茂吉記念館館長として茂吉をめぐる人々の情に触れ、
ときに蔵王の樹氷林に向かう。
またある時は、大都会のビル群のはてい沈む日に啓示を受け、
街の灯に憩う。
グランドフィナーレの心境に立つ作者七十代後半の作品群。
十六夜の月中空に光りつつ雪ふりをれば人をしのばす
敗戦国の少年としてかたくなに育ちきいまだに消ゆることなし
街の底泡だつごとく点り来てつづまりに人は夜の灯に憩ふ
上山の茂吉の蛍とぶ道を恋しき光身に沁みあゆむ
佐太郎の生年越えていよいよに独りとぼとぼと遠き道行く
内容説明
斎藤茂吉記念館館長として茂吉をめぐる人々の情に触れ、ときに蔵王の樹氷林に向かう。またある時は、大都会のビル群のはてに沈む日に啓示を受け、街の灯に憩う。グランドフィナーレの心境に立つ作者七十代後半の作品群。第十二歌集。
目次
平成二十六年(年改まる;グランドフィナーレ;斎藤美智子さん逝く ほか)
平成二十七年(辛夷;東京トワイライト;エッセー「初」のつく言葉 ほか)
平成二十八年―街樹洞歌稿附載(百年の生;樹氷;わが半生 ほか)
感想・レビュー
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- 和書
- 嘆きよ、僕をつらぬけ