出版社内容情報
父七十二歳、師木俣修七十六歳
という年齢を強く意識しつつ、
心のおもむくままに歌い続けた日々の断章
もしや今日は天老日かわだかまり何ひとつなく空は冬晴れ
山鳩のどどつぽつぽと鳴くけやき夜には風のたまり場となる
家にまで持ち帰りては心配の種になる種を大空にまく
何が取り得かと訊かれてもがんもどき煮るぐらゐしか能がなく
手すさびにゆふべに開く子の図鑑くはがた虫の臭ひこもれり
内容説明
父七十二歳、師木俣修七十六歳という年齢を強く意識しつつ、心のおもむくままに歌い続けた日々の断章。第十二歌集。
目次
盧生の夢
実の二つ三つ
花の小面
紙と鉛筆
不可思議
風のたまり場
守り目
越冬キャベツ
知つたからには
鳴く日鳴かぬ日〔ほか〕
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