目次
モノ(馬頭星雲;縫いあわす風 ほか)
ジ(これっぽっちの;水滴の中のわたし ほか)
トリ(ビル街は気楽;アシンメトリー ほか)
テトラ(冥王星;三本の置き傘 ほか)
著者等紹介
遠藤由季[エンドウユキ]
1973年生まれ。2001年かりんの会入会。2004年中城ふみ子賞受賞。2010年かりん賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
40
#遠藤由季 #短歌 滑らかな川鵜の首すじ眺めつつ素潜りでいくかなしみの中へ 水よりも明るく澄んだ声たてて笑うひとなりその目に墜ちむ 雨後の街いたるところに水たまりひらかせひかり溜め込まんとす 首長きものはさみしえ白鳥の舟をふたりで漕ぐ水際まで いつか濡れし雨の感触想いつつガラスの蛙の埃を拭う 君という水面があまりに遠い日は砂に埋もれた鰈(かれい)とならむ あざやかに降り出した雨街中のホモサピエンスの躊躇を誘う わたしだけひとりになってしまいそうステンレスのような雨が降りくる 2016/08/13
双海(ふたみ)
7
1973年生まれ。2001年かりんの会入会。2004年中城ふみ子賞受賞。2010年かりん賞受賞。「水よりも明るく澄んだ声たてて笑う人なりその目に墜ちむ」「いつもよりやわらかく髪仕上がりてきみの指先待つゆうべなり」2023/09/30