出版社内容情報
世界最高のアンサンブルを打ち立てた大指揮者ジョージ・セルの生涯
知られざる天才少年時代からクリーヴランドでの栄光まで、膨大な一次資料と関係者の生証言に基づく破格の評伝が初翻訳!(音楽評論家・板倉重雄)
「セルは、世界のもっとも偉大なオーケストラしか持ちえないような音の成分の上にオーケストラを堅固に作り上げた。
訓練の隅々まで行き届いたお互いのすばやい呼応によって音楽性がアンサンブル全体に浸透し、あらゆるパートで雄々しく輝かしい音が放たれる。
まさしくクラッシックのオーケストラとしての技術とバランスの神髄である。
……セルの権威、経験、趣味に匹敵する貴重な指揮者は今日ほとんどいない」(ワシントン・ポスト紙の音楽批評家、ポール・ヒュームの発言)
セルの「英雄」の演奏に関してカーダスはこう書いた。
「トスカニーニ以来、私はこのあらゆる交響曲の中でも最も偉大な作品が、かくもドラマチックな光に照らされ、かくもしっかりとした包括的なビジョンの下に探求し解き明かされたのを聴いたことがない」。
ヘイワースは以下のような比較をした。
「まじめに考えて、七十歳のジョージ・セルは、……中央ヨーロッパのあの偉大な世代の最後の生き残りであり、カラヤン・アンド・カンパニーは、そのすべての業績をもっても太刀打ちできない……」(本文より)
内容説明
世界最高のアンサンブルを打ち立てた大指揮者ジョージ・セルの生涯。
目次
モーツァルトの再来(一八九七~一九二九)
指揮者は翼を広げる(一九三〇~三八)
オーストラリアにおける音楽の開拓者(一九三八~三九)
新世界、新たなはじまり(一九三九~四六)
クリーヴランド 競争と契約(一九四二~四七)
セル、オーケストラを作る(一九四七~五四)
ジョージ・セルとルドルフ・ビング(一九五三~五四)
約束を守る―「無比の存在」(一九五四~五七)
黄金時代(一九五七~六五)
世界の中のクリーヴランド管弦楽団(一九六五~六八)
本拠地での夏
フィナーレ
著者等紹介
チャーリー,マイケル[チャーリー,マイケル] [Charry,Michael]
指揮者。1933年、ニューヨークに生まれる。オーボエをロバート・ズプニク、指揮をピエール・モントゥーやジョージ・セルに学ぶ。オバーリン大学を経て、ジュリアード音楽院で学士号と修士号を取得。セルの下で、クリーヴランド管弦楽団の副指揮者をつとめたのち、ナッシュビル交響楽団の指揮者、音楽監督を経て、マネス・オーケストラの音楽監督などをつとめる
伊藤氏貴[イトウウジタカ]
1968年生まれ。文藝評論家。明治大学文学部教授。麻布中学校・高等学校卒業後、早稲田大学第一文学部を経て、日本大学大学院藝術学研究科修了。博士(藝術学)。2002年「他者の在処」で群像新人文学賞(評論部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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