内容説明
竹内常一の生活指導論を読みひらき、“教育のレトリック”、“世代の自治”論などを提唱した20世紀論稿。城丸章夫と柳田國男を重合し、教育課程の全体構造を捉えんと、壮大な““教育”“学習”の並行シェーマ”の構築へと向かう21世紀論稿。
目次
“教育”“学習”の並行シェーマ図
第1部(悦ばしき“学び”、か?―柳田國男における「マナブ」と「オボエル」の対照のトポスについて;“パストラル・ケア”、その叢生と褪色―英国公教育に“生活指導”の似姿を垣間見る;“教え”と“育て”のメタ・カリキュラムに向けて―戦後教育基礎論を“柳田國男”で賦活する;フランス語に「学習」という言葉は存在するか?―Apprendre/Apprentissageという語の理解について;“懐かしい言葉”になり逝くか?―教育学“術語”としての「生活指導」の向後について ほか)
第2部(“制作”と“実践”;生活指導実践は「学校」を問う―運動史に関わる若干の考察から;共同の世界に自治と集団の新生をみる―“公”でも“私”でもない“共”と“協”について;教育のレトリックの方へ―「竹内=生活指導論」の誘い;“教育のレトリック”のために ほか)
著者等紹介
藤本卓[フジモトタカシ]
1950年兵庫県生まれ。大東文化大学文学部教育学科名誉教授。70年代初め、神戸大学教育学部で、自主ゼミナール運動のリーダーとして活動。東京大学大学院教育学研究科へ進み、教育哲学を専攻する(博士課程単位取得満期退学)。80年代半ばから全国高校生活指導研究協議会の常任委員として精力的に活躍し、“教育のレトリック”、“世代の自治”論などを提唱した。1992年より大東文化大学に勤務、大学教育実践家として、学生たちに公開ゼミ、映画会、講演会などを企画・運営させることを続ける。日本教育学会、日本生活指導学会、全国高校生活指導研究協議会(常任委員)。2020年3月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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