内容説明
戦死者の声が支配する世界として戦後民主主義を描いた大江健三郎に対して、声なき死者と格闘することによって自己の世界を確立していった中上健次の初期作品を読み解く。初期作品から『枯木灘』まで。
目次
序章 浅田彰を再導入する
第1章 戦後という枠組み―大江健三郎と吉本隆明
第2章 カントあるいはハムレット/オレステス―大江健三郎とその時代
第3章 不在なるものをめぐって―大江文学との闘い
第4章 「否定性」について―『灰色のコカコーラ』をめぐって
第5章 「兄の自殺」「父の姿」について
第6章 性的なものをめぐって
第7章 死者の支配する場所から―『岬』の構成について
第8章 高台と「路地」―『枯木灘』の構成について
著者等紹介
河中郁男[カワナカイクオ]
1954年生まれ。京都大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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