内容説明
自殺したクラウス・マン、沈黙のなかで忘れ去られたヴォルフガング・ケッペン、それにトーマス・マン。あの時代を書きぬき・生きぬいた三人の姿を描く。トーマス・マン論「転身の構図」も収録。
目次
第1部 第一次世界大戦とトーマス・マンの『魔の山』(タンホイザー伝説の変容と『魔の山』;転身の構図―「時代の小説」としての『魔の山』の成立史と構造とについての一考察)
第2部 ヴァイマル共和制期のクラウス・マン(一九二〇年代のクラウス・マン;一九三二年の“アテナイ”―ヨーロッパの自壊とペルシア人の来襲)
第3部 ナチス第三帝国と一九〇六年生まれの二人の小説家(さまざまな青春、そして、もう一人の作家;多義性と一義性、もしくは戦前と戦後―ケッペンの『壁揺らぐ』を例にして ほか)
第4部 第二次世界大戦後のケッペンの三部作(二つの小説におけるドイツ/ヨーロッパ/アメリカ(下)―W.ケッペンの『草むらの鳩たち』の場合
地下壕で書かれた政治小説―ケッペンの小説『温室』 ほか)
著者等紹介
山口知三[ヤマグチトモゾウ]
1936年鹿児島県生まれ。京都大学文学部教授を経て、同大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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