感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三柴ゆよし
2
明治期の怪異・妖怪に関する新聞記事を網羅した超お役立ち資料集。普段、研究のために読んだ本は本サイトに記録しないことにしているが、これは例外。内閣に化狸が出た、巨大な鷲が子供を攫っていった、狐憑きにあって死んだ、なんてニュースは当時日常茶飯なんですなあ。当時の人が怪なるものをいかに愛好していたかがよくわかる。全紙これ東スポ状態。滅茶苦茶面白い。惜しむらくはお値段。47250円也。とても買えません。国書刊行会さんよ、ゼロひとつ多いんとちがうか? 2009/11/22
りんか
1
「大正期怪異妖怪記事資料集成」を読みたかったのでまずは明治から。明治期に発酵された各新聞に載っていた怪異に関する記事を可能な限り収録した景印本。景印なので旧仮名遣いや当時の書式文体に慣れていないと読みにくいだろうが当時の社会の「怪」に対する姿勢を見るうえで素晴らしい資料。とにかく量が膨大なのでとりあえず興味のある記事を拾い読み。内容に比例してお値段も素晴らしいので好事家か研究者でもないと図書館で借りることになると思いますが、A4サイズ厚さ8.2cm重量4.2kgありますので持ち運びの際は頑張りましょう。2015/06/26
aoto
0
ご紹介いたします。これは妖怪好きにはたまらない一冊です。最近心から欲しいと思った本でした。見逃せないのは実際の新聞に載っていたという事実と、網羅されたデータの多大さです。間違いなく、怪異ものの妄想をするときの、必須資料の一つとなるでしょう。特筆すべき見所は三つあります。当時の文体の記事である、という点。胡散臭さとともに、当時の不思議なものに対する認識が伺える点。時代を得るごとに記事が増えている点です。明治といえども、妖は実生活の身近にあったことが面白いですね。2014/08/14