内容説明
現実認識とそれを表現するときに生じる乖離や差異がクライストには問題であった。では彼はどのように解決しようとしたのか?それを彼の主要な作品『チリの地震』『聖ツェツィーリエ』『ロカルノの女乞食』『ペンテジレーア』のなかに具体的に探る。
目次
第1部 クライストの執筆手法(認識方法の転換;模範なき世界としての「近代」;認識の擬似性;認識の擬似性を打開する発想)
第2部 認識の擬似性への眼差し(『チリの地震』と『聖ツェツィーリエ』―群衆と読者;『ロカルノの女乞食』―擬似認識の「幽霊」;『ペンテジレーア』―夢想の実体化と破壊)
結び
著者等紹介
眞鍋正紀[マナベマサノリ]
1971年愛媛県生まれ。上智大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士後期課程単位修得後退学(2004年)。同大学院博士後期課程修了、論文博士(文学)(2011年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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