内容説明
教育の世紀18世紀に生まれた特異な作品。大人が子どもに読み聞かせ、対話をするという教育的実践のもとで、ロビンソン・クルーソーの物語がまったく新しい容貌をみせる。
著者等紹介
田尻三千夫[タジリミチオ]
1948年生まれ、1975年東京大学大学院修士課程修了。近現代ドイツ語文学研究・紹介。東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぱでぃんとんⅡ
1
無人島物はよく読むけど、この本の存在は知らなかったので、結構楽しみにして読んだのですが…。神様をたたえる部分が多すぎて。教訓もなんだか鬱陶しく感じてしまう。スイスのロビンソンも結構教訓を入れてるけど、あちらは大好きな本なのにな。この本は読み返したいとは思わないです。でもまぁ、ロビンソンクルーソーを新たな視点から書いた、と言う点は興味深く読むことができました。2011/01/30
nuna
1
子供のためのロビンソン・クルーソー翻案。放蕩息子のロビンソンが海難に遭い無人島に流着。本家と違い文明社会の道具は何も持たず、島にあるものを材料にして塒や道具を作りサバイバルする。困難に遭いながらも島での暮らしを着実に改善していく様は中々楽しいが、勤労と節制の生活の素晴らしさと神への敬虔さを身につけるという説教臭い部分は21世紀の日本人には鬱陶しい。19世紀欧州ではロビンソンといえばデフォーの本家ではなくこの本を指したくらい人気だったらしい。2010/08/12