内容説明
「1人で2人を困らせて、数的優位を作り出せ」。ベガルタ仙台に独自の言語で「クレバーフットボール」を落とし込んだ知将の戦術指導ノウハウを初公開。論理的プレーを生み出すトレーニングメニュー集を特別収録。
目次
ポジショナルプレー前夜
渡邉式ポジショナルプレー(指導法;言葉の魔法)
ポジショナルプレー交戦(対戦の駆け引き;理想と現実の狭間で)
ポジショナルプレー番外編―チームマネジメント論
対談・フットボールのスペース×ダンスのスペース「スペースと機能美」―サッカー指導者・渡邉晋×ダンスプロデューサー・夏まゆみ
著者等紹介
渡邉晋[ワタナベススム]
1973年10月10日生まれ、東京都出身。現役時代は主にCBとして桐蔭学園高校、駒澤大学を経てコンサドーレ札幌、ヴァンフォーレ甲府、ベガルタ仙台でプレー。引退後の2005年から仙台の巡回コーチ、アカデミーコーチ、2008年からトップチームのコーチとして手倉森誠監督を支えた。2014年から2019年まで6年間監督を務め、2018年の天皇杯でクラブを初めて決勝に導いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さくら
3
監督のファンでサポーターですが、サッカーのことはそこまで詳しくないので、戦術のことよりもマネジメント論について書いてくださっている部分がとても印象に残りました。クラブの成長を第一に考える教育者タイプの監督との自覚があると書かれていて、そんな監督がやっぱり素敵だと感じているので、これからも応援していきたいです。また、今後マネジメント論をテーマにした本も書いてくれたらいいなぁと密かに期待しています。2024/07/11
宇佐見
2
選手たちが実名で出てくるため、非常に理解しやすい本だった。サッカーの見方を変化させる戦術本としての価値だけでなく、監督というマネジメント力が問われるプロが書いたビジネス本としても価値ある一冊。結果オーライではなく、再現性を高めるというのは、スポーツだけでなく全ての世界で必要なことだと再認識。★★★★☆2022/11/22
菊地
1
ベガルタサポなので、渡邉監督がファイブレーン理論やポジショナルフットボールを志向していた時期の印象は根強いし、残留争いの中でポジショナルから手堅いカウンターサッカーに切り替えた当時の記憶は残っているけど、そういう状況の中で渡邉監督の中でどんな試行錯誤・考え・判断があってそのように至ったかの解像度が上がる一冊だった。決して100点満点の監督ではなかったけど、新しい理論や理想を現実で実現しようとする、一方で状況次第で現実的な切り替えも出来る、勉強熱心で仕事に誠実な監督であるという印象を再確認する思いでしたね。2023/11/28
yas miki
1
ポジショナルプレーとは何ぞや?を解説した本ではなく、ポジショナルプレーと呼ばれたベガルタ仙台で監督を務めた著者が、システムありきではなく、何を考えてそのサッカースタイルにたどり着いたのか?を詳細に紹介しています。たどり着いたシステムの弱点と対戦相手が施した対策、なぜ上手く行かなくなったのか?を説明しているのは先進的に感じました。もちろん細かい戦術面を楽しむ本ですが、一方で監督のチームマネジメントを学ぶ本でもあります。ここ数年のJリーグで起きていることを分かりやすく整理できます。2021/01/05
Jack2123
0
2014年から2019年までベガルタ仙台の監督を務めた渡邉晋氏によるポジショナルプレーの方法論が収録された一冊。サッカーに関する様々な気付きが与えられたと同時に、渡邉氏がベガルタを率いていた当時のチームの内情や監督の心理が記されていて興味深かった。立ち位置の重要性や相手チームの対策を覆すためのさらなる対策、その実践法。サッカーを観るのがより楽しくなる一冊だと感じた。2025/06/23