内容説明
精強なるイスラム勢力によって東への道を閉ざされたヨーロッパ諸国は、活路を求めて未知の大海へと船出した。帆船と大砲と聖書を武器に、活力に満ち満ちて行われた彼らのチャレンジは、やがて西洋主体の近代世界の礎となった。本書では1415年から2世紀半にも及ぶ、大航海時代期の冒険と発見、そして闘争の歴史を主要な事件ごとに詳しく解説。グローバリゼーションの起源がここにある。
目次
第1章 大航海時代の幕開け―15世紀(1415年 セウタ攻略;1419年 マディラ諸島の領有 ほか)
第2章 ポルトガル・スペイン二強時代―16世紀(1501年 アメリゴ・ヴェスプッチの新世界説;1502年 ヴァスコ・ダ・ガマの第2回航海 ほか)
第3章 主役国家の新旧交代―17世紀(1602年 オランダ東インド会社設立;1604年 フランス東インド会社設立 ほか)
第4章 大航海時代のトリヴィア(帆船の構造;船舶建造の変遷 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あんぽんたん
4
わかりやすい。時系列に沿った内容が地図と共に解説されるので、どのような経緯でその時々のイベントが起きたのかが容易に把握できる。その内容があまりにも楽しいので、各章ごとの字だらけのエピローグを読むのが苦痛に感じたほど。現代的感覚からすると、この時代の西欧諸国の行動は野蛮以上。しかし勝てば官軍とはよく言ったもの。年号と人名を追っているだけでは功績だけに目が行ってしまうが、それらは現地人や奴隷だけでなく船員など名も知れぬ人々の多くの犠牲の上に成立していることも改めて認識できた。罪深い時代である2021/05/25
mushoku2006
2
コロンブスの航海が1492年で、 ガマのインド到達が1498年、 私はこの順番を逆だと思っていました。 それにしても、 喜望峰到達が1488年で、 マゼランの世界周航が1522年。 あっと言う間に展開しています。 この怒涛ごときスピードの凄さは一体・・・・・・。 (ノ゚⊿゚)ノ びっくり!! ちなみに、最初のバブル崩壊である、 チューリップバブルの崩壊は1637年で、 これもこの時代の話でした。2014/07/21
ぱに
1
この一冊にものすごく詰まってる。著者心から尊敬。大航海時代のみならず、その前後がとても詳しい。本当に筆者はこの時代が好きなんだろうなぁと思った。別に大学教授というわけでもないようで、趣味がこうじてこんな本を書いたんだろうか…。いやほんとすごいな…。そして改めて、大航海時代序盤のスペポル無双すごすぎる。少し年号間違いなどがあったので注意かも。しかしなかなかここまで詳しい本ないから、比較が大変なんだよね。何か間違って覚えてそうで、もしくはそこまでいかずとも、筆者の意見にだいぶ洗脳されてそうで怖い!笑2015/01/21
Ryosuke Kojika
0
メモ 十字軍の失敗からイスラム商人の依存を脱する貿易の模索過程 トルデシリャス条約は宗教改革による権威低下で有耶無耶に 東がポルで西がスペ 胡椒よりグローブとナツメグ マゼランが太平洋と命名 価格革命 東インド会社の成り立ち 入植者とインディアンの相互の誤解による争い 傭兵は戦争が長い方が食える 重商主義 日本とオランダの関係は他国での争いも 大統領2選まではワシントンの慣例 スエズ運河無風 キリスト教の解説と奴隷貿易よくわかる2018/08/19