内容説明
植物と昆虫たちの不思議な交信。匂いによるコミュニケーションと相互作用の仕組みを平易に紹介、生物間の多様な関係性の世界へ案内する。
目次
第1章 化学生態学への招待(虫たちのシグナル;フェロモンによる伝達、その応用 ほか)
第2章 植物と害虫と天敵の不思議な関係(植物の「SOS」信号;天敵を呼ぶ匂い ほか)
第3章 虫たちの多様なネットワーク(匂いと産卵選好性;昼と夜の植物の匂い ほか)
第4章 持続可能な農業技術の開発へ(遺伝子組み換え技術の可能性;天敵利用で農薬を減らす)
著者等紹介
高林純示[タカバヤシジュンジ]
1956年神戸市生まれ。京都大学生態学研究センター教授・農学博士。1980年京都工芸繊維大学繊維学部卒業。1986年京都大学大学院農学研究科博士課程単位取得退学。京都大学農学部付属農薬研究施設助手、オランダ農科大学ワーゲニンゲン研究員、京都大学農学研究科助教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
57
虫の話が主でした。 植物がSOSを出して虫の天敵を呼ぶ、というのも凄いけど、周りの植物がそれを立ち聞きして化学物質を出して虫に備える、というのは凄すぎ。2023/10/19
文
1
専門的な内容なのにとても分かりやすく噛み砕いて語られている。学問を愛している感じが伝わってきた。虫の行動を人間に置き換えられると、生きていくために必要な事かな?と思える。それにしても、植物といい、虫といい、迷いのない生き方がかっこいい。2023/01/18
ケロたん
0
植物も生き物。生き延びるための知恵が満載。2016/09/11
ごえもん
0
上橋菜穂子さんの「香君」を読んで、あとがきに書かれていた参考文献だったかに、この本が載っていて読んだ本。 きっと難しい事を研究されたんでしょうが、わかりやすく書かれていて素人にも理解しやすい。 そして植物と虫の関係が面白いなぁーと。 ところどころ難しい所もあるけど、おおよそ読みやすい。 この本を読んで「香君」が描かれたのかと納得。 寄生する蜂が沢山いるとは知らなかったー!2023/11/13