内容説明
産学官連携をリードする福井大学の取り組みを基に、都市・地方間格差のない、また男女がともに自らの能力に応じて活躍できる豊かな社会は、実は個人の些細な気づき、そして気づきの連鎖により実現することを、豊富なデータとケーススタディで説いたキャリア・アントレプレナーシップ論。話題のクラウドファンディングから、家計の遣り繰りやリケジョ・腐女子文化まで、幅広いトピックを扱ったユニークな一冊。
目次
第1部 地域にイノベーションを生み出すキャリア・アントレプレナーシップ(思考の枠とキャリアの形成―国際的なバランス感覚を持ちキャリアを構築する;フィールドワークのエッセンス―質的な社会調査法をキャリアに取り入れる)
第2部 地方を創生するソーシャル・イノベーションに向けたキャリアの考え方(ファイナンシャル・リテラシー―ファイナンスの知識を社会的課題に活かす;クラウドファンディングの活用―ファイナンススキームを地域の創生に応用する;知財とイノベーション―知財学習からソーシャル・イノベーション思考を養成する;社会起業とキャリア―自分と地域社会を元気にする)
第3部 これからの社会を変革する女性のアントレプレナーシップ(アントレプレナーシップとキャリア―アントレプレナーシップが社会を変える;ライフコースとキャリア―男女の労働力率を比較する;男女共同参画社会におけるキャリアデザイン―ソーシャル・イノベーションをもたらす能力を高める;家計とキャリア―ライフサイクルと給与から見る)
第4部 現代社会の変容とキャリア・アントレプレナーシップ(女性の視点が生み出す多様な製品―ユーザビリティやアクセシビリティから生活の快適性を追求する;女子文化とビジネスの形―自分の好きなことを仕事にする;ゆるいコミュニケーションとマニアックな市民―「おしゃべり」の解放が、地域社会の日常を面白くする;ゲームがもたらす可能性―ゲームで地域の社会的課題を解決する)
著者等紹介
松重和美[マツシゲカズミ]
四国大学学長。米国Case Western Reserve大学にてPh.D.課程修了。九州大学教授を経て、京都大学大学院工学研究科教授、同大学国際融合創造センター長、国際イノベーション機構長、京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー施設長などを歴任し、2004年から4年間余京都大学副学長(産学連携・知財担当)も務めた。2013年4月より現職。また同年12月より徳島県教育委員長。京都大学名誉教授
竹本拓治[タケモトタクジ]
1973年京都府京都市生まれ。同志社大学大学院総合政策科学研究科総合政策科学専攻博士後期課程修了。博士(政策科学)同志社大学。学生時代に教育サービスを中心として起業、学位取得後、京都大学中核的研究機関研究員、大手前大学および京都大学非常勤講師、京都大学経営管理大学院経営研究センター特命講師を経て、福井大学産学官連携本部准教授、タイ国立チャンカセム・ラチャパット大学客員教授。研究領域は、中小企業金融、グローバル経済とキャリア・アントレプレナーシップ、シリアスゲーム研究(経済・経営教育への応用)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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