内容説明
あの白磁丸壺にもう一度会いたい…。埋もれてしまった窯址を訪ね歩き、欠片を拾い集めながら、眺め、手に取り、李朝時代の陶工への思いと現在の自分をかさね合わせる。還暦をすぎた骨董商の追慕と自己確認の旅。カラー写真多数収録。
目次
恋人は収蔵庫の中―国立中央博物館(ソウル)
カササギにみちびかれて―上樊川里(京畿道中部面)
広州官窯最後の窯址にたたずむ―分院里(京畿道南終面)
韓国人の心のふるさとを歩く―鶏竜山(忠清南道鶏竜面)
そこは十六世紀の陶里だった―道馬里(京畿道退村面)
現代の沙器匠は風のようにゆるやかだった―新岱里(京畿道実村面)
村の記憶を重機が押し潰す―祥林里(京畿道都尺面)
大陸的明晰さと日本的あいまいさ―宮坪里(京畿道都尺面)
イモ畑を窯場のさんざめきが渡る―観音里(京畿道退村面)
トラが跋扈した山村に田植え機の音がひびく―牛山里(京畿道実村面)〔ほか〕
著者等紹介
山崎佑次[ヤマザキユウジ]
1942年大阪生れ。岩波映画、大島渚プロダクションをへて、大阪にて株式会社サンクラフト設立。テレビ番組、ビデオソフトを制作。現在、神戸で骨董商を営むかたわら文筆にいそしむ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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