• ポイントキャンペーン

青春の終わった日―ひとつの自伝

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784862483003
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

内容説明

だれにも寄りかからず、ひとりで凛として立つ。それがわたしにとって生きること。『ゲド戦記』の翻訳者にして児童文学批評の第一人者が自らの“子ども時代の森”に分け入り、前半生を綴った感動のこころの軌跡。

目次

プロローグ 失われた家族写真
第1部 心はずむ時―幼年時代(奈良墨;ミナカイ ほか)
第2部 不機嫌な日々―中学・高校時代(ラジオ講座;おませ ほか)
第3部 新たな予感―大学時代(デモ;私だけの部屋 ほか)
エピローグ 今日につづくきのう

著者等紹介

清水眞砂子[シミズマサコ]
1941年北朝鮮に生まれる。静岡大学教育学部卒業。児童文学者。高校教諭を経て、青山学院女子短期大学教授。主な著書に、「石井桃子論」(第七回児童文学者協会新人賞受賞、『講座児童文学』八巻(明治書院)所収)、『子どもの本のまなざし』(JICC出版局、後に洋泉社。第三十三回日本児童文学者協会賞受賞)など。主な訳書に、アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記』全六巻(岩波書店、日本翻訳文化賞受賞)、マヤ・ヴォイチェホフスカ『夜が明けるまで』(岩波少年文庫、サンケイ児童出版文化賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さゆ

30
私が普通に本を選んでいたなら、この本には出会えなかったに違いない。縁というのはこういうものかと思う。隣国でありながら訳の判らない独裁者のせいで、その国の人々をも、ひとくくりに評価しがちだった私に、幼い清水真砂子を抱いて38度線の川を渡ってくれた朝鮮人のおじさんの存在は、私の視野の狭さと感性の未熟さを改めて教えてくれる。『ゲド戦記』との出会いは「青春が終わっ」てから訪れたのだろうけれど、是非いつか書いていただけたらなと思う。2013/07/29

はるー

12
読み終わるのにだいぶ時間がかかってしまった。けど、不思議と最後まで読みたいと思わせてくれる本。戦中戦後の貧しい中でも家族と協力して乗り越えたり、自分の力ではどうにもならないけど家族に迷惑を掛けたり、未来を思うことが負担だったり。これまた人間のままならなさを感じたな。2018/04/20

Apollo

6
「ゲド戦記」訳者、清水さんの自伝。彼女の言葉の選び方が大好きなので、読むのが楽しかった。幼少期に大陸から引き揚げ、帰国後は農家として貧しさを噛み締める。その時代の人は皆、多かれ少なかれ同じような苦労をされているだろうとはいえ、「自分一人の力で生きていきたい」と強く願う思春期の著書に共感。同時に、額に汗して働き、著書の自立を後ろからそっと支え続ける彼女の家族の力の大きさが、しみじみと心に響いた。2016/08/06

ほっそ

6
北朝鮮で生まれて、引き上げの体験があり、ご一家の歴史としても読める作品です。また、戦後の混乱期に、少女時代を送った作者の「率直」な気持ちが伝わってきます。「児童文学」が好きな方なら、私よりずっと楽しめるはずと思います。作者自身が読んだ本の話も多数出てきます。2010/02/24

ほたぴん

5
タイトルだけ見ると「何だかなあ…」と思ってしまうけれど、読んでみるととても奥深い。"努力して強くなった人間の偏狭さ、嫌らしさをいやになるほど持っていた"という部分とか、"人生にイエスというためには、厖大な努力とエネルギーがいる。だが努力とエネルギーを惜しんで何の人生か"というところ、特に印象的でした。2013/07/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/58687
  • ご注意事項