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戦国 三好一族―天下に号令した戦国大名

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  • サイズ 新書判/ページ数 302p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862481351
  • NDC分類 210.46
  • Cコード C0221

内容説明

四国・阿波一国の支配者だった三好一族は、いかにして日本列島の中心地(畿内)の支配者へと登り詰めたか―信長以前に京・畿内で活躍した三好長慶を初めとするこの一族は、統一政権の成立を遅らせた「あだ花」だったのか。長慶の父、元長が、堺に事実上の幕府(堺幕府)を成立させたことは意外と知られていない。その後、長慶が13代将軍の義輝と管領の細川晴元を京から追放し、畿内を含む8ヵ国を支配する。京・奈良・堺の三大先進地を中心に高度に発達した商工業圏を形成し、幕府、天皇・公家、宗教勢力との関係を調整するなど、事実上の「天下人」となる。武力では信長に敗れたものの、実は歴史の選択肢として三好一族の歩みはもうひとつの統一政権への可能性を秘めていたのではないか。歴史の通説を覆す名著の復刊。

目次

第1章 上洛以前
第2章 畿内進出
第3章 堺幕府、畿内を支配す
第4章 雌伏十七年
第5章 幕府との苦闘
第6章 八ヵ国の覇者
第7章 暗転

著者等紹介

今谷明[イマタニアキラ]
1942年京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位修得。文学博士。国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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おらひらお

4
2007年初版。もともとは1985年に刊行された単行本を新書に改めたものですが、かなり面白いものであることを今更知りました・・・。畿内に大勢力が育ちにくい原因もよくわかりました。結構、お勧めの一冊です。2013/02/25

feodor

4
三好長慶を中心に、その曾祖父之長からはじめて三好一族の盛衰を見つつ、畿内という特殊事情の中での戦国大名の動きをみていく著作。 冒頭に語られる「堺幕府」の存在と、幕府の存在なしで畿内を一時的に支配し、しかし不思議にも優柔不断の中で再び幕府勢力の再興に手を貸してしまった長慶の存在。何より、畿内という先進地域を代表する山城系と三好の出自である阿波系との中で揺れ動く細川京兆専制体制。そして、荘園が保存されていたため、矢銭要求という形で一種の兵農分離がなされていた畿内の地域では、半農半兵という状態の地方での戦国大名2010/08/09

BIN

2
近畿で一時覇を唱えた三好一族を解説した本。堺出身の私としては堺幕府というのが非常に気になった。三好之長で名を売り、元長で基礎を作り、長慶で爆進した形ですね。どの章も詳しくわかりやすかった。それにしても長慶が将軍を受け入れたのが惜しかったな。足利義維と言えば担ぎ出されただけの人物と思いきや、元長に殉じて自殺しようとしたところは非常にインパクトがでかかった。2015/06/07

韓信

1
三好長慶を中心に、上は之長、元長、下は三人衆まで、三好氏の興亡を描く評伝。将軍家から国人衆まで様々な勢力が離合集散する畿内の複雑怪奇な勢力図を明快に描き出し、語り口に巧さもあってか小説以上に面白い。丁寧な政治史の叙述だけでなく、発給文書から堺幕府の実態をうかがい、阿波の輸出品目から南海道交易の隆盛を喝破し、堺が三好氏の兵站基地として機能した要因をこれに求める等、権力構造や経済基盤、さらに肝心なところで甘い「仁慈の人」長慶の人間性にも目配りした充実の内容。幕府亡き京都支配を実行した信長の先駆として評価するが2021/09/25

rbyawa

0
g076、少し古い本の復刊なのかな? 正確なところはわからず、普段よく紙面からフェードアウトしている足利将軍たちもきちんと存在していたし、クーデターごと抹消されていることもある細川政元以降の事情を記述されていたし、鉄砲を導入した二番手三番手に挙げられていたのが仏教関係の組織だったのでびっくり…あれま、雑賀衆と根来衆だったんだ…。古い本なら正直出来れば前提として共有されて欲しいものです、普段一体なにを読まされているんだ一体…。ただ、変転激しい三好の内輪争いは若干把握されてなくても仕方ないかな、ややこしいな。2016/08/13

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