内容説明
本書の著者は、江戸人の「性」と「老い」をテーマに独自の視点と並々ならぬ史料読解力によって数々の話題作を世に送り出してきた。戦国期の武士の心性の残存を、江戸期の武士の行列や男色などに発見し、定説とは違う江戸時代像を提出してきた。では、本書が扱う男女の色恋沙汰はどうだったのか?史料の森に分け入ってみれば、そこには、密通、出奔、近親相姦、そして妻敵討(めがたきうち)と、男女の色恋の道は、とめどもない不義密通と凄惨な制裁の世界が浮かび上がってくる。刺激的テーマが連続する稀有な名著の復刊。
目次
プロローグ 一九四七年八月
第1章 人妻浮游
第2章 性愛の現実
第3章 不義の制裁
第4章 妻敵討
第5章 “寝取られた夫たち”の選択
第6章 強き者、汝の名は
エピローグ 「恋」の自由
著者等紹介
氏家幹人[ウジイエミキト]
1954年、福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。専攻は日本近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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