新書y<br> スタインウェイ戦争―誰が日本のピアノ音楽界をだめにしたのか (第2版)

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スタインウェイ戦争―誰が日本のピアノ音楽界をだめにしたのか (第2版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862480637
  • NDC分類 763.2
  • Cコード C0273

内容説明

それが職人たる調律師の意地であり、腕の見せどころだ!そうして始まったのが「持ち込みコンサート」だった。ところが、突然、横槍が入る。ファイトが湧いた。「芸術」を隠れ蓑にするピアノ音楽界の汚れた体質、暴利をむさぼる楽器輸入総代理店の横暴、その代理店にすり寄るピアニスト、コンサート関係者、調律師、音楽評論家、そして、音楽出版社の馴れ合い、もたれ合い。それこそが日本のピアノ音楽界をだめにした元凶である。ひとり敢然として戦いを挑んだ、ピアノに魅せられた男の物語。

目次

プロローグ 「越後屋、頭が高い、殿の御前であるぞ、控えおろう」といいたいけれど…
第1章 ニューヨーク・スタインウェイとの出会い
第2章 秩父ミューズパークNYスタインウェイ納入事件
第3章 ホールへの「持ち込み」スタート
第4章 「ショパン事件」
第5章 「ロンドン事件」。スタインウェイは日本企業に買収?
第6章 「SABUちゃん」から「よぶちゃん」へ
第7章 「勝利と亡霊」公取委、松葉楽器に排除勧告命令出す
第8章 ホロヴィッツが恋に落ちたピアノ
第9章 甦れ、巨匠たちの音よ

著者等紹介

高木裕[タカギユウ]
1952年生まれ。ピアノ・プロデューサー。93年より自社のコンサートグランドピアノ持ち込みを開始し、理想のアーティスト・サービスを実現、業界の常識を覆す。ニューヨークでのアーティスト・サービス、及び希少なヴィンテージ・スタインウェイの安定した入手ルートを確保するため、03年にニューヨークに現地法人「タカギクラヴィアUSA」設立。タカギクラヴィア株式会社代表取締役社長

大山真人[オオヤママヒト]
1944年山形市生まれ。早稲田大学文学部国史専修卒。学習研究社女性雑誌・音楽雑誌編集を経てノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たいそ

4
ピアノ音楽界のある一面。技術屋・職人はどうあるべきか。「日本のように市場性の重視という視点でものを作ろうとしている限り、(略)欧米の名器と比肩可能な楽器を作ることは不可能。」2014/02/11

moonanddai

2
確かに、これまではCDを通してのクラシックしか知りませんでした。コンサート一つとっても様々な人が動き回って…、さらにその影に政治闘争まであるとは…。ちょっとこの「業界」のことが知りたくなりました。/でも言われてみれば、最近ピアノソロを聞いていないなぁ(山下洋輔以外…)と感じて、ごそごそとホロヴィッツを持ち出してきて、悦に入ったのでした…。2013/11/21

Eucaly

1
音楽の世界に政治が持ち込まれる話は聞いたことがありましたが、ここまで酷かったとは。おかしいと思うことに正面から取り組んで、自分のやりたいことを貫き、会いたい人に会う、という高木氏の勇気と行動力から学ぶことは多いと思いました。2014/01/12

河童

1
外国メーカーのピアノの販売権を独占し、さらにその後の調律・メンテナンスをも独占して儲けようとする商社と個人で輸入してピアニストに弾いてもらおうとするコンサートチューナーの確執。私はピアノを聞き分ける耳をもたないので、量産されたピアノとひとつひとつ手作りされたニューヨーク・スタインウェイの音の差はきっとわからない。適菜収さんが言うように一流の人が一流だと認めたものが一流なんだとすれば、おそらく高木さんの惚れたニューヨーク・スタインウェイは一流なのだろう。技術屋、職人としての高木裕さんを尊敬してしまう一冊。2013/09/25

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