内容説明
それが職人たる調律師の意地であり、腕の見せどころだ!そうして始まったのが「持ち込みコンサート」だった。ところが、突然、横槍が入る。ファイトが湧いた。「芸術」を隠れ蓑にするピアノ音楽界の汚れた体質、暴利をむさぼる楽器輸入総代理店の横暴、その代理店にすり寄るピアニスト、コンサート関係者、調律師、音楽評論家、そして、音楽出版社の馴れ合い、もたれ合い。それこそが日本のピアノ音楽界をだめにした元凶である。ひとり敢然として戦いを挑んだ、ピアノに魅せられた男の物語。
目次
プロローグ 「越後屋、頭が高い、殿の御前であるぞ、控えおろう」といいたいけれど…
第1章 ニューヨーク・スタインウェイとの出会い
第2章 秩父ミューズパークNYスタインウェイ納入事件
第3章 ホールへの「持ち込み」スタート
第4章 「ショパン事件」
第5章 「ロンドン事件」。スタインウェイは日本企業に買収?
第6章 「SABUちゃん」から「よぶちゃん」へ
第7章 「勝利と亡霊」公取委、松葉楽器に排除勧告命令出す
第8章 ホロヴィッツが恋に落ちたピアノ
第9章 甦れ、巨匠たちの音よ
著者等紹介
高木裕[タカギユウ]
1952年生まれ。ピアノ・プロデューサー。93年より自社のコンサートグランドピアノ持ち込みを開始し、理想のアーティスト・サービスを実現、業界の常識を覆す。ニューヨークでのアーティスト・サービス、及び希少なヴィンテージ・スタインウェイの安定した入手ルートを確保するため、03年にニューヨークに現地法人「タカギクラヴィアUSA」設立。タカギクラヴィア株式会社代表取締役社長
大山真人[オオヤママヒト]
1944年山形市生まれ。早稲田大学文学部国史専修卒。学習研究社女性雑誌・音楽雑誌編集を経てノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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