内容説明
ペリー艦隊の「来航予告情報」は、一年前にオランダから幕府へ届き噂になっていた。「情報史」の視点から幕末・開国史を書き換える試み。
目次
序 狂歌「泰平のねむりをさます―」は後世の偽作か!?
第1章 吉田松陰も知っていた「ペリー来航予告情報」
第2章 正確な情報を知らなかった浦賀奉行所の与力たち
第3章 「ペリー来航予告情報」の仕掛け人はオランダだった
第4章 危機管理の意識に欠けていた幕府
第5章 老中・阿部正弘は「来航予告情報」に信憑性を置いていた
第6章 外様大名・黒田斉溥と阿部正弘の不思議な関係
第7章 時代の閉塞感を破った「ペリー来航」と庶民の姿
著者等紹介
岩下哲典[イワシタテツノリ]
1962年長野県生まれ。青山学院大学大学院博士課程後期課程単位取得満期退学。日本近世・近代史専攻。明海大学ホスピタリティ・ツーリズム学部教授(大学院応用言語学研究科教授兼任)。博士(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kazewataru
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『逆説の日本史18』の副読本として読む。前者のペリー来航の件りでは米国側の史料を主に使っているが、こちらは日米双方の史料を比較してより公平な結論を得ようとしている。ペリー来航後、阿部正弘が前例にない諸大名への意見諮問を行ったが、後世「幕府瓦解の序曲」とまで言われた行動に出た理由や、福岡藩主黒田斉溥の建白書の内容等興味深い。浦賀奉行所の与力達に対する評価も『逆説』と対照的だが、その辺りはご自身で読まれることをお勧めする。2013/06/05
たぬき
0
それなりに2009/10/18