内容説明
ダメ息子、同居介護を決意する!1回表から9回裏まで、母が逝くまでの7年間の介護を人気実況アナウンサーが中継する悪戦苦闘、泣き笑いのヒューマンドキュメント。
目次
すべての始まりは胆石
オフクロを忘れて仕事に夢中だった私
オフクロの問題
ラブストーリー
患者と治療の相性
命がけの夏休み旅行
痴呆と診断された日
オフクロの依存癖
老々デスマッチ
傷だらけの人生
虐待を受ける
親子水入らずの同居生活
破たんの予感
オフクロの十字架、私の懺悔
特養施設の闇
致命的エラー
オフクロの旅立ち
オフクロを送る
著者等紹介
松本秀夫[マツモトヒデオ]
1961年東京生まれ。早稲田大学卒。ニッポン放送の看板実況アナウンサー。野球をはじめ、サッカー、競馬などスポーツ全般の実況で知られる。他にバラエティ番組のパーソナリティとしても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むーむーさん
27
よくラジオで名前を聞くアナウンサーだけど、こんな背景を抱えておられたのだな。2017/02/15
えりんぎ
4
ラジオが好きで、特にニッポン放送をよく聴いている。そのニッポン放送のスポーツアナウンサー松本さんの書かれた本である。この本を読んでいて涙が止まらなかった。お母さんを介護する日々が赤裸々に記録されていて、表にするには覚悟が要したであろうことも描かれている。お母さんへの感謝と懺悔の気持ちが溢れていて、その熱い思いが胸にしみる。松本さんの放送はいつも明るく、時にとぼけた発言に笑わせられるが、その一方で大変な介護の日々を過ごしていたとは驚くばかりで、正にプロであると感じた。2016/10/25
ichigomonogatari
3
歳をとり、病気になり、脳も萎縮して、人間はできないことが増えかわりに不思議なこと、ずいぶんと周りには迷惑なことをするようになる。すべて誰のせいでもない。だが、周りはどうすればいいのか、答えが出ない。著者はうつ病・認知症?の母親と同居し、辛く当たってしまったことを何度も後悔して自責の念を吐露しているが、とてもよくやられていたと思う。逆に、家族がギリギリの介護を同居して行うことの危険性が明らかになったのでは。私の母も会うとトランプなどのゲームをやりたがり、甘いものを喜ぶのでその一致におののいた。2019/07/08
fs_htnk
1
アメリカで会ったとき、日本に帰ってきてから会ったとき、その頃の松本さんはこういう状況だったのかと思い起こしながら一気読み。敢えて軽妙なタッチで表現しようと試みているように思うけど、重い、重いよ。他人事じゃないもんなあ。2016/08/13
あーさー
0
当時ニッポン放送の人気アナウンサーだった松本秀夫さん(現フリーアナウンサー)が、母親の介護の日々を綴った1冊。野球中継でお馴染みな人だけに、「1回表~9回裏」という章立てになっています。美談仕立てにしているのではなく、むしろ失敗や後悔、介護業界の“裏表”を軽妙な筆致で包み隠さず書いており好感が持てます。介護について書いてあるとともに、松本さんにとっての「悔悟」の書だなと思いました。2023/01/24