感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
12
『南極1号伝説』に続いて2冊目の高月作品を読了。雑誌や写真集などでのロリコンブームは1980年代後半から徐々に失速し、1988~89年の幼女連続殺人事件を挟んで沈静化していった。ロリコンとの関連が指摘される社会事件、そしてオタク文化とのかかわりをテーマに、ロリコンをめぐる事実と現象を好悪の評価を交えずに考察したとてもまじめな本だった。2013/07/09
きいち
6
初期の同人誌制作者や耽溺者、児童ポルノ法の推進者など当事者たちの証言が抑えられ、自分で考える素材としてよい。「1冊で読むポルノ」に続けて読んだので、冷静に見れた。でも確かに、この手のエロが手に入らなかった時代の性犯罪ってえぐいな。ホンモノのロリではなかった宮崎勤が、性器が見れる今だったらタガが外れなかったかもしれない、という指摘には説得力を感じた。2011/06/06
hikarunoir
4
「敵」と対峙できるかと思えば、相当な色域を持つ分類であり、自分さえ括られかねない慄きと被害者への痛ましさで非常に疲れる。2017/03/04
まあい
3
まさに求めていた内容だった。資料として最適。ロリコンとの比較としてペドフィリアや小児性犯罪の話も提示しており、ロリコンに関する議論の外縁がより分かりやすく切り出されている。巻末の資料リストもありがたい。あとカバーを外すと、本体が素敵な装丁で嬉しい。2017/01/28
牛タン
3
内容:冒頭でロリコンの定義や少女論のようなものに簡単に触れ、続いてオタクカルチャーとしてのロリコンの世界を紹介する。感想:Amazonや読書メーターのレビューから、少女嗜好について一歩踏み込んで分析するような本を期待していたが、むしろ淡々とオタクカルチャーの表面的な部分を紹介する内容だった。ただ本書を読んでオタクカルチャーに染まったロリコンをバイアスなしに見る視点は得られたように思う。参考文献が多いのもGood2016/04/01