「うたかたの恋」の真実 - ハプスブルク皇太子心中事件

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  • サイズ B6判/ページ数 311p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784862280039
  • NDC分類 288.493
  • Cコード C1022

出版社内容情報

<「天国に結ぶ恋」か「他殺」か。皇太子と少女マリーの「心中事件」の真相>
舞台は19世紀末、ハプスブルク王朝が最後を迎えようとする時の、歓楽と哀愁と腐敗の町ウィーンである。冷厳な超保守主義者の父フランツ・ヨーゼフ帝との葛藤を軸にして、自殺へと追いこまれていく経緯と帝国崩壊の予兆を、新資料をもとに明らかにしていく。当時ヨーロッパ中を震撼させたこの事件は、幾多の物語を生み、「うたかたの恋」としてくり返し映画化もされてきた。その過程で生じた様々な虚偽を暴き、「真実」にのみ焦点を当て解明した、歴史的事件のドキュメントである。


はじめに
Ⅰバーデン駅長の至急報
Ⅱ真相隠しの大作戦
Ⅲ父と子の間の深い闇
Ⅳハムレット、ドンファン、そして……
Ⅴ競馬場の天使
 雪山の道行き
 「ひとは花のごとく散る」
 ウィーンの恋の物語
 母のデスマスク
 愛と報復が招いた?世界大戦
 Ⅰドナウ河畔に眠る

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本 正行

94
若い頃、様々な情報から勘違いをしていた。このオーストリアの皇太子と若い娘の不倫の末の心中と当時、映画で観たルードヴィッヒⅡ世の死とごっちゃにしていた。まだ若かった。大学中退、引き籠もり、社会参加そして故郷を出て、東京へ長期研修、いろいろ体験と知識見聞を拡めていた。久しぶりに恋もした。あの頃、僕は若かった。懐かしい思い出だ。ルドルフも、迷って迷って三界に家なし、若いときは、純粋だけど、早く目を覚まして、現実世界に突入しよう。気がついたときは、だいぶ遅れた。それはそれなりに、自分の人生、残り少なくても愉しむ。2024/12/19

さつき

67
宝塚のうたかたの恋に触発されて再読。何度読んでも気が滅入る話しです。ルードルフにフランツ・フェルディナントのような強固な意志があったら良かったのに。一度定まった性格はなかなか直らない。幼少期の教育の大切さを感じます。あとがきで触れられたようにマリー・ヴェツェラとルードルフだけの悲劇ではなく、フランツ・フェルディナントとその妻ソフィー・ホテック、そしてフランツ・ヨーゼフとエリーザベト、カタリーナ・シュラットとのロイヤル・トライアングルなどさまざまな「うたかたの恋」に浸れました。2023/03/23

G-dark

24
皇太子ルードルフと愛人マリーの心中事件について数々の説をもとに考察する本。勝ち組の最たるものであるハプスブルク家の跡継ぎといえど、生きるのは辛かったのでしょうね…。地位と幸せはイコールでは無いのでしょう。ルードルフとマリーは一体どんな気持ちで死んでいったのでしょうか。「一緒に死んでくれる人が見つかって嬉しい」なのか、「来世で結ばれよう」なのか、それとも実際は無理心中だったのでしょうか…?結局、ルードルフとマリーの真実は本人たちにしか分かり得ぬことですが…せめて最期が心安らかであったことをわたしは祈ります。2020/12/18

ともゆき

12
ハプスグルク家、特にエリザベートらへんの話はおもしろい。心中事件やサラエボ事件など、興味深く読めました。2015/10/12

及川まゆみ

7
舞台「ルドルフ」を観て気になり読む。とても細やかに書かれているが、エリザベートの享年が間違っていたりする。フェルディナントの話はとても興味深かった。写真や図があって読みやすかった。 2016/08/08

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