純な心

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  • サイズ B6判/ページ数 78p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862237217
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

信心深いけれど、秘めたるものを持ち、純真なる心を捧げるけれども、激昂することのない、まるで焼きたてのパンのような心柔らかな女の物語。

著者等紹介

西村勇[ニシムライサム]
1965(昭和40)年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部仏蘭西文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めしいらず

51
人に尽くすことは彼女の生き方そのもの。だから彼女の全ての行いに押し付けがましさはまるでない。純粋な心根の持ち主は、自分が純粋だなんて気付いていないのだ。そんな彼女を試すかのように、次々に起こる悲しい別離。彼女は傷んでいる。そうであっても同じように心傷んだ人のことばかり慮り、心を配る。自分の傷はいつだって後回しだ。それでも彼女に不満や愚痴はない。ただ澱のように沈んだいくつもの悲しみがあるだけだ。そして、祝祭の賑やかな花々と心落ち着かせる香の匂いに包まれ、彼女の美しい人生は穏やかに幕を下ろした。2017/06/16

こまっちゃん

5
不幸な下女フェリシテの一生。働き者で正直なフェリシテだけれど、愚かでもあり。階級社会の底辺に居る者の苦しさと、純な心が描かれています。2016/03/12

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1
神秘主義

のせなーだ

1
貧しい幼少時代からのしんどい労働の人生の毎日。「愛されること」安心、安全を要求することもなく、その中で利他精神を通し、心から「愛すること」を身に着け、地に足がついた生き方。彼女の知性は限られていたとあるが、些細な知識を振りかざし知ったかぶりをする傲慢な愚集団と別世界で生きる純な無知の輝きかな。孤立した老人の世話と供養は特別な体験だ。たっぷり実をつけた林檎の木々、農場風景が澄んだ空気、風を送ってくれる。描かれた風景にも心引かれる。2017/10/11

しじま

0
ある召使いの生涯。歴史に埋もれるだけのただの人のこれといって特別なところは全くない一生なのだけど、なんか胸を打つものがある。2016/10/25

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