目次
序章 稙宗以前の伊達氏
第1章 伊達稙宗の登場―陸奥国守護への道
第2章 伊達氏領功の様代―所領の特質と支配
第3章 領国内の人々
第4章 戦国大名へ
第5章 塵芥集をめぐって
第6章 稙宗の対外政策
第7章 天文の乱
終章 奥州王と稙宗
著者等紹介
伊藤喜良[イトウキヨシ]
1944年、長野県に生まれる。現在、福島大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MUNEKAZ
12
伊達政宗のひいおじいちゃんである稙宗の評伝。小林清治氏らの先行研究を上手にまとめている印象。また伊達氏の系図の分析から、稙宗のころから奥州藤原氏の後裔という意識が肥大していったというところは、著者ならではの見方か。ひ孫の政宗とは違い、積極的な外征で敵を滅ぼすまではいかないが、室町的な身分秩序の下で奥州一の大名に成ろうとした稙宗の野望が良くわかる。他に会津の蘆名氏との同盟が、伊達氏の隆盛を支えていたことを指摘。政宗期のイメージから敵対していた印象もあるが、実際は協調の時期の方が長かったのである。2023/09/05