目次
第1章 赤牛と大蛇―災害の伝承(災害と牛の伝説―牛伏寺の寺名から;災害文化をめぐって―土石流を中心に;土石流と大蛇の伝説;千曲川沿いの災害伝説)
第2章 災害伝承と文化(伝説から見た沖縄の災害;兵庫県豊岡市の災害伝承;長野県松本地方の災害と文化;開発と災害―女鳥羽川・薄川の流路変更と環境変化)
第3章 防災研究をめぐって(防災と地名―地名に期待する;日本の防災と歴史学・民俗学)
著者等紹介
笹本正治[ササモトショウジ]
1951年山梨県生まれ。博士(歴史学)。信州大学名誉教授。1977年名古屋大学大学院文学研究科博士課程前期修了。1977年より名古屋大学文学部助手。1984年より信州大学人文学部助教授。1994年より信州大学教授。2009年より2015年まで信州大学副学長。2016年より長野県立歴史館館長。2021年より特別館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yoneyama
7
信濃周縁の中世近世史専門の著者、古文書で土石流災害の視点の本。戦国、諏訪信仰の著書を読んできたが、古文書からはやはり地域の災害史がわかる。先日ちょうど登った鉢伏山牛伏川のフランス式階段工の災害史は江戸時代に留まらず、もっと古かったのだ。赤牛と犀と龍の関連も納得。各地の伝承が飽くこと無く並び、数の力で納得する。木曽川、姫川などの蛇抜についても山歩きで現地を歩いているのでよく分かる。地域には地域の災害史があり足で歩けば納得がいくというのが実感だ。松本女鳥羽側の流路変更も。価格10000万円かあ。2025/03/05