出版社内容情報
国郡郷の境目にもなる坂と堺に焦点をあて、人と物、聖と俗が交わる世界に迫り、古代の国制や社会、信仰のありようを解き明かす。国郡郷の境目にもなる坂と堺に焦点をあて、人と物、聖と俗が交わる世界に迫り、古代の国制や社会、信仰のありようを解き明かす。宮都や地方官衙といった中核部とは異なる、ゆるいエリアをもつ境界(堺)には険しい自然がつきものだが、そこに向き合う古代人の営みにこそ、ダイナミックな歴史がある。
第1部 坂と堺の視点
古代の国境・境界の分析視角……………………上原眞人(京都大学名誉教授)
堺としての坂と手向け?足柄坂を中心に?……荒井秀規(藤沢市役所郷土歴史課 学芸員)
古代の国境論争……………………………………田中広明(埼玉県埋蔵文化財調査事業団)
第2部 神坂と御坂
国境画定以前の神坂峠……………………………市澤英利(飯田市郷土考古博物館 館長)
神坂峠東麓の古代遺跡……………………………中里信之(阿智村教育委員会)
東海道甲斐路の御坂と追坂………………………杉本悠樹(富士河口湖町教育委員会)
坂(峠)への祈りと『万葉集』…………………和田明美(愛知大学文学部教授)
トピック坂 と 甕……………………………田中広明
第3部 国堺の郡
坂東への入り口―正家廃寺―……………………三宅唯美(恵那市役所)
トピック伊那郡 信濃国の道の口……………下平博行(長野県飯田市教育委員会)
信濃国の道後 佐久郡……………………………櫻井秀雄(長野県埋蔵文化財センター)
トピック御浦郡走水……………………………中三川 昇(横須賀市教育委員会)
那須・白河と建鉾山?東北への口?……………金子智美(栃木県那珂川町教育委員会)
トピック東国北縁の国堺―菊多?の所在―…猪狩俊哉(日立市郷土博物館)
関と堺についての諸問題…………………………鈴木景二(富山大学人文学部教授)
トピック 国府域の堺と祭祀
?武蔵国府域の「京」「山田」墨書土器…… 有吉重蔵(大成エンジニアリング)
?官衙と集落の堺と祭祀………………………渡邊理伊知(埼玉県埋蔵文化財調査事業団)
?下総国府域の堺と祭祀………………………加藤貴之(市川市教育委員会)
市澤英利[イチザワヒデトシ]
市澤英利(いちざわ ひでとし)
1951年生れ、飯田市郷土考古博物館 館長
[主な著書論文]
『東山道の峠の祭祀 神坂峠遺跡』(新泉社)、「神坂峠と中世陶磁器」(『鎌倉時代の考古学』高志書院)、「天龍川水系の弥生のムラとクニ」(『「赤い土器のクニ」の考古学』雄山閣)、「伊那郡衙はどうして恒川官衙遺跡に設置されたのか」(『長野県考古学会誌』150号)、「伊那谷南部の弥生時代後期後半から古墳時代前半の交流と交通路」(『飯田市歴史研究所年報12』飯田市歴史研究所)
荒井秀規[アライヒデキ]
荒井秀規(あらい ひでき)
1960年生れ、藤沢市役所郷土歴史課 学芸員
[主な著書論文]
『覚醒する<関東>』(古代の東国 第三巻、吉川弘文館)、『古代神奈川の道と交通』(共著・藤沢市文書館)、「古代南武蔵の郡家と交通」(『史叢』95号、日本大学史学会)、「律令制下の交易と交通」(舘野和己・出田和久編『日本古代の交通・交流・情報2 旅と交易』吉川弘文館)、「古代史料にみる海路と船」(鈴木靖民・川尻秋生・鐘江宏之編『日本古代の運河と水上交通』八木書店)
目次
第1部 坂と堺の視点(古代の国境・境界の分析視角;堺としての坂と手向け―足柄坂を中心に;古代の国境論争)
第2部 神坂と御坂(国境画定以前の神坂峠;神坂峠東麓の古代遺跡;東海道甲斐路の御坂と追坂;坂(峠)への祈りと『万葉集』)
第3部 国堺の郡(坂東への入り口 正家廃寺;信濃国の道後 佐久郡;那須・白河と建鉾山―東北への口;関と堺についての諸問題)
トピック 国府域の堺と祭祀
著者等紹介
市澤英利[イチザワヒデトシ]
1951年生れ、飯田市郷土考古博物館館長
荒井秀規[アライヒデキ]
1960年生れ、藤沢市役所郷土歴史課学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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