目次
問題提起 いまなぜ、中世の金属を論じるのか
第1部 資源とその周辺(中国地方の中世鉄生産;中世における鉛の生産・流通・消費;中世における銅生産の推移;佐渡金銀山遺跡群)
第2部 モノとしての金属(中世日本と東アジアの金銀銅;金属工芸品の存在意味を問う;中世鋳造遺跡からみた鉄鍋生産;日本刀の素材と刀匠の技術)
鼎談 金属から見た中世
著者等紹介
小野正敏[オノマサトシ]
1947年生まれ。元人間文化研究機構理事
五味文彦[ゴミフミヒコ]
1946年生まれ。放送大学教授
萩原三雄[ハギハラミツオ]
1947年生まれ。帝京大学文化財研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なつきネコ@姑息な化け猫
2
資源と流通と言いながら、むしろ生産や、生産施設の発掘してわかった事って感じ。中世の金属事情はよくわからないと言うのが実情らしい。中世の金属はほとんどリサイクルされて、残ってないらしい。だからわならない事が多くなる。しかし、驚いたのは日本で鉛の歴史は新しく、火繩銃の弾で初めて鉛を意識したとか、唐物銅器は日本の複製か中国産の古物複製か、鑑定が難しいとか、読みにくかったが、勉強になった。2014/09/17
rbyawa
0
g045、そもそも日本は皇朝十二銭のあと…ええと、室町時代までだっけ? 少なくとも正規の貨幣が存在しないらしいんですが、その理由として「銅がなかった」というのは初耳。そして中国宋朝からの銅銭の輸入というのも銅の輸入が無理だったための特別措置だったのではないかという説もあると聞いてびっくり。中世になると金属の民間流通があることまでは間違いがないものの、鉄はリサイクル出来ることがもっとも大きな特徴なので回収されてしまって痕跡が辿れず、使われ始めた時期も土器が遺跡からなくなったくらい、と聞いて唸るしかないなぁ。2016/05/12