内容説明
佐渡には三五棟の能舞台が現存し、そのいずれもが、島の歴史や文化を知る上で欠くことのできないものばかりである。本書における調査は、佐渡の能楽が伝承された過程を理解し、さらには、建造物的価値のみではなく、「演じる場」としての能舞台を芸能史の面からも再評価することを目的に実施され、その成果が記載されている。
目次
第1章 世阿弥、一透斎、観世元忠
第2章 神事能の確立と能による島内統治体制
第3章 佐渡能楽の二本の柱、能大夫本間家とワキ師遠藤家
第4章 明治維新前後の東都能楽界との交流
第5章 遠藤家の能大夫への変貌と退転
第6章 潟上派と西三川派の対立と佐渡能楽の隆替
第7章 東京の能楽師による佐渡能楽界の再編
別章 佐渡と狂言、鷺流の滅亡と佐渡鷺流の歴史と現状
現存能舞台三五棟
著者等紹介
小林責[コバヤシセキ]
1928年東京生まれ。武蔵野大学名誉教授
池田哲夫[イケダテツオ]
1951年佐渡生まれ。新潟大学人文学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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