内容説明
ヨーロッパ民俗学は今や、文化人類学や歴史学などの関連分野と結びつき、研究対象・主題の多様化と分析方法の革新、異分野への戦略的な侵犯によって、新たな社会科学として歩み始めた。本書の試みは、この民俗学の可能性をさらに展開させようとするものである。
目次
スラヴ民話における「一二ヶ月物語」―フォークロアにおける時の人格化をめぐって(マルシャーク『一二ヶ月』とスラヴ民話;ロシアの「一二ヶ月物語」 ほか)
巡礼霊歌からイコンへ―ロシアにおける「聖ゲオルギオスと竜」伝説(『黄金伝説』における聖ゲオルギオス伝説;ロシアにおける聖ゲオルギオス崇拝 ほか)
祝祭論―アルザス地方の火祭りとその変容(フランスの徴兵制;祝祭の変容 ほか)
民衆造形文化論―南仏マルセイユのノートル=ダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂におけるex‐voto(奉納画)を事例として(ex‐votoとは何か―はじめにかえて;ノートル=ダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂 ほか)
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