内容説明
天才的な精神療法家エリクソンと革命的な認識家ベイトソンの薫陶を受けて、西洋と東洋の智を綜合する「自己間関係理論」を確立。“愛という勇気”によって自分と自分、自分と他者のあいだに、いかにしなやかで喜ばしい関係をきり拓いていけるかを語る。危機の時代のスーパーバイザーとして世界を駆けるアメリカの精神療法家ギリガンの主著完訳。
目次
1 原理(内を流れる河―「関係を支える自分」の基本的前提;「差異」に払う関心と「差異」同士の関係―他者とどう付きあうのか;関係を支える自分―アイデンティティ、問題形成、問題解決)
2 実践(追放からの生還―精神‐自然の調和のための訓練;技術としての愛情―後見の実践)
3 治療法(関係性の修正―自己関係理論による作業の原型;元型的自己―友だちからの少しの助けがあればやっていけるさ;治療的儀礼―新しいアイデンティティへの移行)
著者等紹介
ギリガン,スティーブン[ギリガン,スティーブン][Gilligan,Stephen]
カリフォルニア州エンシニタスで開業している。1977年にカリフォルニア大学で心理学学士号を取得。1983年にスタンフォード大学で心理学博士号取得。初期にミルトン・エリクソンとグレゴリー・ベイトソンに師事。やがて独自の、人を自分の本性に対して根本的に目覚めさせる方法を発展させた。これは自己間関係理論(Self‐relations psychotherapy)と名づけられている。自己間関係理論にはエリクソン流の催眠治療、合気道、仏教の教え、瞑想や表現芸術などが統合されている。とくに心身の治癒に重点を置くことで知られている
崎尾英子[サキオエイコ]
1949年福岡県生まれ。国際基督教大学、東京慈恵会医科大学卒業。専攻は精神医学、児童青年精神医学。国立小児病院精神科医長を経て、「さきお英子子ども心のクリニック」を開く。2002年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。