内容説明
合意とは、折り合いをつけること、つまり妥協、譲歩と思われがちですが、それだけではありません。予測不可能な世の中を生き抜くためには、妥協や譲歩で終わらせるのではなく、どちらにとっても有益な新たな考えが導き出せるようにすることが求められます。つまり、互いの考えを重ねながら、視点や条件を創り上げ、問題を解決していくのが合意形成能力なのです。本書では、そうした合意形成能力を育成する「話し合い」指導について、理論編・準備編・実践編の三部で構成しました。教科書教材や日常指導に対応した事例にすることで、実践しやすくしています。異なる他者と考えを共有しながら生きていく子どもたちを育てるための指南書として使えます。
目次
理論編(これから求められる「話し合い」の力とは―合意形成能力を育む視点から;深い学びを実現する「話し合い」の評価)
準備編(国語教科書における「話し合い」教材;指導法につながる国語教科書「話し合い」教材研究)
実践編(合意形成能力を育む「話し合い」指導を支える7つのポイント&活動のアイデア)
著者等紹介
長谷浩也[ハセヒロナリ]
兵庫教育大学大学院修了。教育学修士。姫路市立公立小学校教諭、姫路市教育委員会指導主事を経て、環太平洋大学次世代教育学部学部長、教授
重内俊介[シゲウチシュンスケ]
兵庫教育大学大学院修了。教育学修士。現在、姫路市立公立小学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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U-Tchallenge
1
これからの時代を生きていく子どもたちに「合意形成能力」は必要になる、と思う方は多いように思う。そして、その能力を身につけるには、当然のように合意形成を経験する必要がある。そのためには実際に話し合うということをしないといけない。しかし、話し合い指導をどのように展開していくとよいのか、と考えると難しさを感じる。それに応えてくれるような一冊となっている。話し合い指導の理論と実践がバランスよく紹介されている。話し合い指導が大切だと思う、話し合い指導にチャレンジしてみたい者にとっては必読の一冊となっている。2020/10/21
U-Tchallenge
0
社会は多様化してきている、という主張をよく耳にするようになった。そのような社会状況の中でコミュニケーションを図らないといけない。だから、お互いわかり合えないかもしれないがコミュニケーションを図り、できるだけ合意することを追究しないといけない。だからこそ、学校教育の中で「話し合い」指導をする必要があるということだ。では、指導をするならば、当然教材研究をしないといけない。そこで、指導のプロセスや評価の仕方を考えることとなる。それの助けになる一冊となっている。手元に置いておくと必ず助けになるはずだ。2020/11/10
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