「お水取り」を巡る歴史―松本昭遺稿

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  • サイズ 46判/ページ数 104p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862043016
  • NDC分類 188.36
  • Cコード C0021

目次

水取りや氷の僧の沓の音
美しき観音との出会いの道
「お水取り」を創始した美貌の若僧・実忠
災異の時代に苦闘する聖武帝
天子が不徳ゆえ五穀は実らず
徳行をどれほど積めども厄災は収まらず
大宰府に迫りくる新たな魔手
死が覆いつくす奈良の都
聖武帝を追い詰める禅譲革命への恐れ
国分二寺の創建
権力の権化と化す聖武帝
最高の仏陀、廬舎那仏の建立
山火事に地震、繰り返される遷都
十一面観音の功徳と光明皇后
若狭と二月堂を結ぶ十一面観音とダッタンの火
付記 鑑真大和上の行実と戒律

著者等紹介

松本昭[マツモトアキラ]
日本のミイラ(即身仏)研究の第一人者。死穢(しえ)が、即身仏となって聖なる存在と化し、人々を救うという、世界でも類をみない思想に魅せられ、半世紀にわたり即身仏の発掘と研究で中心的な役割をはたす。その業績は海外でも高く評価される。1925年、神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒。同大学院特別研究生を経て毎日新聞社入社。サンデー毎日、学芸部、政治部を経て事業部長。井上靖に私淑する。元昭和女子大学副学長。文学博士。2018年11月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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林克也

3
著者の、東大寺二月堂本尊十一面観音になぜ若狭国の香水を捧げるのか、という疑問から編まれた小論。 お水取りの後、非公開で、本尊の十一面観音の前でダッタンの火を天然痘の魔手に見立てて追い払う行事。東大寺が購入した奴婢の一人で、若狭に着いた韃靼人をルーツに持つ実忠和尚が二十二歳の時に始めた。実忠は容貌が端正で、光明皇后に愛され、皇后は実忠との事の最中に実忠の頭に十一面観音を見た。このことが若狭国から奈良までの十一面観音ロードがつくられた要因か。読み終わって、私は、なぜ韃靼人が日本に来のか知りたくなった。 2020/01/27

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