内容説明
21世紀の今、アジアが最も注目する地域連携構想「アジア共同体(ワンアジア)」。政治、経済のみならず安全保障や社会、文化、教育、観光など各分野での連携を強化することで米国、欧州共同体に並ぶ地域連合を成立させようとする瞠目の新構想だ。その課題とこれからの行方は?ASEAN・TPP11・RCEPの役割、一帯一路構想、低炭素共同体、中国統一の模索、朝鮮半島の未来、日中和解再考などをキーワードに、世界で活躍する研究者らが多角的視点と考察で検証する斬新な一冊。
目次
第1部 アジア共同体の構築に繋がる実践(アジア共同体におけるASEANの役割;「一帯一路」構想の背景、狙いと進捗の実態;アジアの経済統合における日中協力の在り方―TPP11、AIIB/ADB、一帯一路構想;一帯一路低炭素共同体の構築と日中第三国市場協力の方策;アジア共同体における国際司法の協力;日本民放のアジアに対する影響―韓国民法への影響と関わり合い)
第2部 アジア共同体の構築に向かって乗り越える諸課題(隣国国民の相互理解を深める道について;日中和解再考ならびに展望;台湾問題と海峡両岸統一の模索;朝鮮半島の分断と統一への模索について;中国における高齢化の現状、問題と対策について)
第3部 アジア共同体の構築における大国関係と参考例(大国とアジア共同体;大国間のかけ引きと中米日の相互作用メカニズムによるアジア共同体構築への影響 中国語;EU整備の歴史的経験とアジア共同体構築への展望 中国語;履修生の感想文や小論文からみた若者のアジア共同体の構築への期待―あとがきに代えて)
著者等紹介
熊達雲[ユウタツウン]
1953年中国江西省生まれ。上海外国語大学卒業、中国社会科学院大学院修士課程修了後、1990年来日。早稲田大学政治学研究科博士課程修了、政治学博士。現在、山梨学院大学法学部教授、中国西安交通大学兼職教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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