内容説明
第二次大戦時、長野県の山間に住んでいたひとりの日本人少女が、看護婦養成所の募集に応じて中国大陸へと渡った。患者たちのために力を尽くした日々、それでも救えなかったたくさんの命、そして中国で迎えた終戦。戦後、現地に残る患者たちのために残留を決意したさち子は、中国で結婚し子をもうけた。八路軍での看護指導を通して、生徒たちと心を通わせるさち子だったが、ついに帰国の時がやってきた。国と国の対立を越える人と人の友情、そして涙の別れ…。戦時下の苛烈な日々を生き抜いた日本人女性の実話に基づいた感動の児童小説。
著者等紹介
安川操[ヤスカワミサオ]
1943年、父の仕事の関係で、埼玉県飯能市に生まれ、その後、長野県の佐久で育つ。児童文化の会・むさしの児童文化の会・会員。創作集『子ども世界』、同人誌『はんの木』に童話等を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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