内容説明
「日本の事はすべて自然に受け入れ、中国にとって最大の援助国で、何のわだかまりももっていなかった日本を、中国はなぜここまで憎むようになったのか…?」。現在の中国が対日関係の根本に抱えているこの問題を冷静に検証し、300万人を超えるフォロワーを持つ中国で話題を集めたブログを日本語化。“老兵東雷”の「戦後60年以上が過ぎ、日本は変わった。中国側による『軍国主義復活』との言い方は人々を誤解させ、たやすく過去の恨みと結びつける。自分の体験を交え、事実を伝えたいと思った」という言葉を尊重し、その考えをより深く理解できるよう原文を併禄。今後の日中関係を考える上で必要な、日本には伝わってこない中国国民の“本当の声”を知ることができる一冊。
目次
第1章 私が日本を知ったプロセス
第2章 なぜ今の日本を妖魔化するか?
第3章 なぜ中国の対日外交は失敗したと言うのか
第4章 日本への対応は大国の精神で
第5章 中国はどのようにして日本による侵略史を清算する機を逸したか
第6章 釣魚島 中日間に戦争なし
第7章 文明の力 箱根から京都まで
著者等紹介
李東雷[リートンレイ]
中国国防省の元中佐。解放軍外国語学院、イギリスのバーミンガム大学をそれぞれ卒業。外交学修士。1990年中国国防省に入省。長年にわたり、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国との軍事交流、アジア太平洋地域多国間安全保障協力の事務を主管。第1回「中国青年外事工作者」の栄誉称号を授与される。2005年退役。教師、記者、企業高級管理職などを務めたほか、北京五輪(2008年)公式サイトの記者、カメラマンとして、世界規模の聖火リレー全行程を取材
笹川陽平[ササカワヨウヘイ]
日本財団会長。1939年生まれ。明治大学政治経済学部卒業。WHOハンセン病制圧特別大使、ハンセン病人権啓発大使(日本・外務省)、その他の役職多数。スウェーデン王国・コマンドール第一等級章(2010年)、デンマーク・ダネブロー騎士勲章(2010年)、国際ガンジー賞受賞(2007年)、読売国際協力賞(2004年)、ハベル大統領記念栄誉賞(2001年)、WHOヘルス・フォア・オール金賞(1998年)、ロシア「友好勲章」(1996年)など多数受賞
牧野田亨[マキノダトオル]
1966年生まれ。北九州市出身。早稲田大一文卒。読売新聞の中国特派員として2007~09年に北京、瀋陽で勤務。2012年9月から2度目の北京勤務中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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